たっちレディオ10周年記念同人誌・作曲者インタビュー(未掲載ディレクターズカット版・1/2)

前回に引き続き、曲のデモを掘り起こして載せようと思ったんですが、ブラッシュアップに思ったより時間がかかっています。

ゆるゆるやっていこうと思うので、気長にお待ちください。

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さて。

500回記念ソングCDと共に、10周年記念同人誌も発売中です。

畏れ多くも紙面上にて、作曲者インタビューと称して僕の言葉で制作の裏話を載せていただいております。

ただこちら、ページ数の都合上、本来予定していた文量からおよそ半分まで大幅に削減された内容になっています。

もちろん同人誌に載っている部分が一番のキモであり、大事なところなので残してもらった形です。

カットされた部分は主に僕の音楽のルーツであったり、パーソナルな部分の話なのですが、このまま葬るのは勿体ないなぁと思うところもありまして。

折角だから、ちょっと加筆修正した上で公開しちゃおうかなという感じです。


まとめて一気に載せるには少々文字が多く、目が疲れる気がしたので、一旦半分ぐらいにしておきます。

では、どうぞ。

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Q. 音楽との出会いについて教えてください

母親の影響で、物心つく前から浜田省吾の曲をよく聴いていました。今思うと、なんたる英才教育かって感じですが、おかげさまで今でもずっと好きで聴き続けているので、僕の音楽のルーツはどうしたって「ハマショー」になりますね。
音楽のライブ・コンサートも母親に連れられて幼少期から色々と参加していたので、「音楽を聴くこと」と「ライブに行くこと」は人生にとって必要不可欠で、生きる上で当たり前のものとしてずっと共にあります。

あとは小学校の頃にピアノを習ってました。
最初こそ、誰もが通るいわゆるクラシックを課題曲として練習して、発表会なんかもやっていたのですが、徐々に「やらされている感」が強くなってきて、つまらなくなってしまったんですね。
そんな折、習っていた当時のピアノの先生が「男の子は自分の好きな曲が弾ければそれでいいのよ」とのことで、課題曲を完全にポップス路線に振り切ってくれました。
そこからはもう、当時鬼のようにハマっていたサザンオールスターズの楽曲をひたすらに弾き倒しまくって、いつの間にか気付けば楽譜を見ずに耳コピするのが普通になってました。
やれ「楽譜で見るより音で聴いた方が早いから、弾いてみて」だの、「この楽譜、アレンジが違うから原曲通りにやっていい?」だの、クソ生意気な小学生男子の物言いをいつも笑顔でOKしてくださっていた先生。
……今思えば本当に申し訳ないことをしたと同時に、どえらい感謝しかないですね。
先天的な絶対音感は持っていませんが、その経験のおかげで相対音感がかなり鍛えられたようで、大概の音楽は聴いただけで耳コピできるようになっているのが、僕の大きな財産のひとつですね。
ただ、弊害として音符を読むのがものすごく遅く、特に楽譜見ながら弾くことがまるで出来ません。
職業ミュージシャンにはなれないタイプです。そもそも演奏自体そんなに上手じゃないのでなろうとも思わないですが。

Q. どんなジャンルの音楽が好きですか? 好きなアーティストもいたら教えてください。

アニソン、ロック、ポップス等、ジャンルは問いませんが基本的には楽しい音楽、かっこいい音楽が好きです。
好きなアーティストの変遷としては、上述の浜田省吾に加え、サザンオールスターズ、Janne Da Arc、UVERworld、angela、マキシマム ザ ホルモン、オメでたい頭でなにより、大石昌良、PENGUIN RESEARCH等々。
多岐にわたっており、まとまり&キリがないですが、共通しているのはメロディアスな楽曲が多いことでしょうか。もちろんUNISON SQUARE GARDENも大好きです。

本格的に音楽を作るようになってから、昔好きだった・よく聴いていた曲のメロやコード進行を改めて読み解くと、その構成に改めてビックリ、なんてこと、結構ありますよね。
そうしてると時間がいくらあっても足りず、本当に音楽ってやつは無限に楽しめる沼コンテンツだなって常々思います。その楽しさは尽きることがない。

……ちなみにアニソン・声優アーティストも大好きなのですが、そっちは本当に幅広く多すぎて挙げきれないので、割愛します。オタクです。
作曲者・作詞者・編曲者などクリエイターから調べて曲に辿り着いて、アーティスト自身も好きになるパターンが多いです。
そのアーティスト経由で他の楽曲のクリエイターを更に調べ、また新たなアーティストに辿り着いて、以下無限ループ。
時代に適応するのが人よりだいぶ遅く、音楽(音源)は長らく「CDで聴くもの!」だったのですが、2020年に遅ればせながらようやくspotifyデビューしました。
当然ご存じだと思うので何を今更ですが、これがなかなか愉快な代物で「お前、たぶんこの曲も好きだと思うぜ?」とAIにオススメされる自動生成のプレイリストが、高確率でヒットするのは楽しいですね。
技術の進歩によって、手軽かつ軽率に未知の音楽に出会えるようになったのは、本当に良い時代ですね。

Q. たっちレディオとの出会いを教えてください。

最初に聴き始めたタイミングや、きっかけなんかはもうとっくに忘れてしまいましたが……100回記念放送をリアタイしていた記憶はたぶんあるので、そこそこ昔から聴いていると思います。
じっとただラジオを聴くという習慣があまりなく、落ち着きがないもので、ながら作業をしてしまうタイプです。
が、たっちレディオでそれをやると、話が頭に入ってこないんです。音としては聴いているはずなんですが、「あれ、いま何の話してたっけ?」と、1ミリたりとも内容を覚えていない。
なので、いつもドライブのお供にクルマの中で聴いてます。他にやることも無いので、集中して聴けるのが良いですね。

田代さんを知ったのは、ハレ晴レユカイの作曲者としてでした。
「涼宮ハルヒの憂鬱(アニメ1期)」リアタイ時に流れてきて「なんだ、この曲は」とかつてないほどの衝撃を受けました。
初めて聴いた時は、しばらくずっとハレ晴レユカイのことばかり考えていて(というか頭から離れなかったもので)、休み時間に学校の音楽室に忍び込んで勝手にピアノで弾いたりしてました。
「はぁ、こんなところで転調してる…? どういう脳の構造してたらこんな構成思いつく?」ってな具合で。
メロの良さは言うに及ばず、それまで見たことのない曲展開や、転調の使い方が本当に意味わからなくて、「田代智一……覚えたぞ……」状態。

田淵さん、というかユニゾンを認知したのはもう少し後の話ですね。
明確には覚えてないですが、「オリオンをなぞる」が出た頃には「夜桜四重奏OADの主題歌(kid, I like quartet)やってた人たちだ!」と思っていたような気がします。
以来バンド活動もさることながら、楽曲提供・作曲家としての田淵さんの活動がなにより好きで、アーティストを問わず全て聴かせてもらっています。
個人的に物事の捉え方や考え方のスタンスが田淵さんと近いこともあり、勝手に親近感を覚えております。でも僕はトマト大好きです。

「たっちレディオ」の括りで言うなら、勿論デラさんのことも大いに尊敬してます。
お仕事柄のこともあると思いますが、知識量やトレンドに対するアンテナの張り方、(たっちの二人が脱線しそうになった時の軌道修正も含めて)思考ロジックや発想力、過去から現在に至るまで諸々の行動力など、とても真似できるものではないですね。感服します。

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残り半分は、また明日以降いつか。

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