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1.5倍速で進む時計があるVR空間の部屋に二時間半ぐらい居たらどれ程身体がバグるか?

皆さん、お久しぶりです。僕は生きてます。タイトルの日本語おかしかったので直しました(ΦωΦ)

現在VRお仕事をしています。個人の開発でもVRのアプリを開発してます。

前フリはこの辺にしておいて、今回「秒が1.5倍速の時計があり、陽の傾きも時間に合わせたVR空間の部屋に二時間ぐらいいたらどれぐらい身体がバグるか」という実験を自分の身体つかってやってみたのでそれについてお話します。

実験する動機は「普段、時計や陽の傾きで時間を認識してるけど、これらが少しだけ早くなった空間に居た場合に人体にどの様な影響があるのか?」という疑問が浮かんで気になり始めたからです。

そして「秒が1.5倍速の時計があり、陽の傾きも時間に合わせたVR空間にいたら普段よりも早くお腹が空く」と仮説を立てて実験してみました。

先に結論から言いますと仮説は立証できませんでした

それでは、どの様に検証したのかを説明します。

検証に使ったVR端末はOculusQuestです。

まず、検証する為のVR空間をUnityで作りました。

ちょうど僕が住んでる部屋に近い大きさだと思ったのでOculusIntegrationにある、Distance Grabberのサンプルを使いました。Quest様に軽くしたかったので暇つぶし用の積み木を数個残してポイントライトも殆ど削りました。

それと、陽の光を部屋の中に入れられる様に窓の障害物は全部はずしました。

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更に壁にはuGUIで時計を表示。時計はアプリを起動した時に現在時刻を取得して表示してあとはUpdateで秒数、分、時刻を計算し続けるだけのスクリプトを入れて表示させるだけにしました。ただし、秒数に関しては毎フレームの計算の際に1.5倍するようにしてます。↓こんな感じ

second += Time.deltaTime * 1.5f;

次に陽の傾きに関してはまず、ディレクショナルライトの傾きを12月の関東あたりで午前10時ごろの陽の傾きに近くなるように設定(この辺はGoogleで調べた情報とざっくり感覚で角度をあわせました。)

そして、24時間は86400秒なので 360/86400で1秒で陽の傾きのおおよそを出しておきました。360/86400=0.00416666666と出たので おおよそで0.0042としてこれを先程作った時計のスクリプト側と合わせて1秒立ったらディレクショナルライトを0.0042度傾けていくようにしました。

この状態のVR空間でまず5分ほど入って確認しましたがあまりにも無機質な部屋で発狂しそうになったので中断。

「なにか生き物を表示して、人が生きていられる部屋としないと無理かも」と思ったのでちょうどハッカソン用に購入したカピバラのモデルを設置しました。一匹は横になって寝てるだけ。もう一匹は足元の近くでぐるぐる回るだけ。これによって、カピバラを眺めて癒やされることもでき5分以上居ても平気だったので準備完了です。

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あとは、自分がいつも起きてる時間の朝8時半に起きて9時に軽く食事を取り10時からOculusQuestをかぶりバッテリが切れるまで、またはVR空間の中で14時になるまでとしました。(あまり長くいたら早くお腹が空いたのかどうかわからなくなると思ったため)

万が一に、一瞬でもQuestを外さなければならないときがあった場合を考えて部屋の中にある時計やスマホなど現実時間を確認できるものはすべてクローゼットの中に入れておきました。

実験はVR空間側の時計が14時なるまで続けることができて、外したときの現実の時間は12時45分ぐらいでした。

検証結果に関して先に伝えた通り立証ならずですが、それとは別にいくつか身体にバグが出ました。

1:数分しか寝てなくてもVR空間内では十数分だったのでよく寝た気になる。

実験中に何度か寝落ちしてました。実際には6~7分だったと思われますがVR空間で見た時計ではおぼろげに覚えてる寝落ちしたタイミングから10分ぐらい経ってるので「あれ?結構寝たかな?」とう感覚になり「思った以上に寝た」とう満足感がありました。

2:Questを外してか15時ぐらいまで時間的になんだか得した気分になる

実験終了してから15時半ぐらいまで「あんなに寝てたりゴロゴロしたり、積み木で遊んでたのにまだそんなに時間が経ってない!お得」という謎のお得感がありました。近い表現だと自分は経験ありませんが日本から時差が2時間ぐらい遅れてる国に行って「まだそんなに時間経ってない!お得」という友人の話を思い出したぐらいです。 このお得感は16時過ぎて日が暮れ始めたあたりからなくなりました。


他に得られたこと

1.陽の傾きによる影の動きがわかると長時間たったと認識する

ディレクショナルライトによる影がVR空間の時計で10時に見た時と14時になったときに見たときを比べて大きく違うので「こんなに陽の傾きが変わるぐらい長く居たのか」という納得感があった実際にはVR空間に居たのは2時間40分ぐらいだが VR空間の時計で14時なってるのが納得できる感覚でした。(4時間居たと思える)


乱文ですが、自分の興味があったことを実験して何かしら成果を得られたことがあったのでとても嬉しいです。 この結果が誰かの役立てたなら幸いです。人間は知識欲がある生き物で知識欲は人間らしさでもあります。「何が得られるかわからないけど知りたいからやる」で実験なり開発なりしてもいいと思います。それが一つの人間らしさだと思います。今後とも時間を見て自分の身体を使ってVRに関する研究や実験をやっていきたいと思います。

今後もVRの発展に向けて気になったらやるのスタンスで頑張ります。


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