見出し画像

想像以上に綺麗な明月院ブルーであった

想像以上に綺麗な明月院ブルーであった。ひと山全てを覆い尽くす紫陽花が、全て姫アジサイでスカイブルーを少し濃くしたような綺麗なブルーである。
入口に居た庭職人さんに、「これが明月院ブルーですか」と聞いたら、「そうです。じっくりと味わって行ってください」と言われた。その言葉には見事な紫陽花を育てた自信が感じられた。まことに見事な明月院ブルーである。

毎朝私は散歩をしている。道端に咲くブルーやピンク、白に赤といったたくさんの色取り取りの紫陽花を見ていたら、急に明月院の紫陽花を見たくなった。明月院ブルーとは、どんな色なのだろうか。ここに咲いている綺麗なブルーの紫陽花とは違うのだろうか。

行ったのは平日の木曜日である。混んでいるに違いないが、週末ほどではないであろうと思い、そこで急に思い立って北鎌倉の明月院に行くことにした。北鎌倉駅に着いたら、もう駅前は多くの人でゴッタ返している。まるで渋谷のスクランブル交差点である。私は一番混む今の季節に来たことを後悔した。駅前でこれだけの人がいたら、さぞ境内にはもっとたくさんの人がいることだろう。ちゃんと紫陽花を見ることが出来るのだろうか。それでも、電車賃を使ってここまで来たのである、一眼だけでもいいから紫陽花を見て帰ろう。そう決心して、駅前から明月院まで続く、行列に大人しく着いていくように歩いた。

500円の拝観料を払って境内へ。境内は満員電車並みに混んでいるが、それでもじっくりと紫陽花を見ることができる。想像以上の明月院ブルーである。参道に沿って綺麗に咲いている。他の観光客の皆さんも、紫陽花が目当てである。お互いの写真撮影に気を遣いながら境内を上へ上へと進んで行く。もう明月院のある山全体が、紫陽花でいっぱいである。何処もかしこも紫陽花が満開である。それもほとんどが姫アジサイであるので、どの花も見事な明月院ブルーである。山全体が明月院ブルーであり、幻想的な雰囲気が漂っている。

やっぱり来て良かった。一度はこの見事な明月院ブルーを見ておくべきであると、しみじみ思った。