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教育から日本を変える

こんにちは,HARuです。今日は「日本財団という組織が18歳を対象に実施している意識調査を基に私見を述べます。」

私も,工藤勇一先生(横浜創英中学・高等学校校長,元千代田区立麹町中学校長)のお話をお聞きする中で,目にしたものです。
この調査を見ると,今後,私たち教員や大人が子どもたちのために何ができるのか,社会をどうしていけばいいのかについて考えるきっかけになると思います。

では,いってみましょう!


日本財団とは?

まず,「日本財団」という組織をご存知でしょうか?

日本財団とは

公益財団法人日本財団(にっぽんざいだん、英: The Nippon Foundation)は、公営競技のひとつである競艇(ボートレース)の収益金をもとに、海洋船舶関連事業の支援や公益・福祉事業、国際協力事業を主に行なっている公益財団法人。
                                         出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

痛みも,希望も,未来も,共に。というスローガンを掲げ,一つの地球に生きる、一つの家族として。人の痛みや苦しみを誰もが共にし、「みんなが、みんなを支える社会」を日本財団はめざします。
                        出典:日本財団公式HPより

という組織です。
社会を変えるために様々な活動をしている組織といったところでしょうか。

その日本財団が実施している活動の中に「18歳意識調査」というものがあります。


日本財団では、18歳の若者が何を考え、何を思っているのか、継続して調べる意識調査を行っています。次代を担う18歳が政治や社会、仕事、家族、友人、恋愛などをどのように考え、意識しているか、幅広く知ることで新しい社会づくりに役立てるのが狙いで、多くの社会課題に取り組む日本財団の事業にも調査結果を反映させたいと考えています。            出典:日本財団公式HPより

この調査は2018年から継続して行われ,最新の調査は2021年10月のものとなっています。テーマは本当に多種多様で,環境問題や税金,デジタル,一般生活など幅広い分野にアンケートを実施しています。

その中で,第20回(2019年9月27(金)~10月10 日(木))に実施された調査が
「国や社会に対する意識」(9カ国調査)です。
9カ国(日本,インド,インドネシア,韓国,ベトナム,中国,イギリス,アメリカ,ドイツ)の18歳の若者を対象に行われた調査があります。

第20回テーマ「国や社会に対する意識」(9カ国調査)

以下の画像をご覧ください。

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これは,自分自身についてどう思うかというアンケートです。赤枠で囲まれたところが日本の調査結果ですが,軒並み数値が低いことがお分かりでしょうか?
調査項目は

・自分を大人だと思う
・自分は責任ある社会の一員だと思う
・将来の夢を持っている
・自分で国や社会を変えられると思う
・自分の国に解決したい社会課題がある
・社会課題について,家族や友人など周りの人と積極的に議論している

という6項目です。

それぞれの結果を踏まえて,私が考えたことを以下からお話しします。

・自分を大人だと思う

日本の数値は29.1%
18歳はもう成人だというのに,自分を大人だと思える18歳は3割しかいないという結果が出たのです。
ですが,この気持ちはよく分かります。
これは中学生にもいえることですが,社会では中学生以上は大人と言われます。
公共交通機関は大人料金を取られるし,各種テーマパークも料金が変わる場所がほとんど。
ですが,大人としての恩恵は何かあるのでしょうか?
正直,現役の中学生たちに聞いても,大人としての恩恵は何も感じていません。
高校生も同じでしょう。何を持って大人だと感じればいいのでしょうか。

大人を辞書で調べると

1 成長して一人前になった人。
㋐一人前の年齢に達した人。「入場料大人200円、子供100円」⇔子供。
㋑一人前の人間として、思慮分別があり、社会的な責任を負えること。また、その人。「大人としての自覚」「青臭いことを言ってないでもっと大人になれ」
㋒昔は、元服後の男子、裳着もぎを済ませた女子。
                             出典:コトバンク

とあります。私たちのイメージする「大人」はイの「一人前の人間として、思慮分別があり、社会的な責任を負えること。」ではないでしょうか。

成人式を終えた教え子たちは,「大人」としての自覚を持つことが多いような気がしますが,だからと言って「一人前の人間として、思慮分別があり、社会的な責任を負える」かどうかは別問題です。
少なくとも,現在,子どもたちが生きている社会や学校教育において,大人であることを実感できる機会はほとんどありません。結果,子どもたちは自分が大人であるという自覚を持つことが難しいのでしょう。

・自分は責任ある社会の一員だと思う

社会の一員としての自覚はもちろんあると思います。難しいのは,「責任ある」という部分でしょう。これも前述の「大人」であるかに関係することですが,やはり一人前であるという自覚をもてる機会が少ないのだと思います。
通常の高校生活を送っていて,どれだけ自分が大人だと思える高校生がいるでしょうか。もちろん,社会の一員として活躍している18歳も少なくありません。しかし,それでも何がしかの責任を感じ,社会の一端を担う存在であると自覚するには,様々な機会があまりにも少ないのだと感じます。

・将来の夢を持っている

これは中学生でも同じことが言えます。それでも60%の子どもたちが夢を持っているといえるのは素晴らしいことです。
どうも私たちは「将来の夢」というと
・警察官になること
・弁護士になること
・医者になること
など職業を指すことが多くあります。
しかし,実際には職業である必要は全くないと思うのです。
例えば
・人を笑顔にする仕事
・誰かのためになること
・世界平和のために活動したい
など将来何がしたいか,何をやってみたいか挑戦したいかも「将来の夢」であると思います。

中学生にも話すのですが,
将来の夢=職業だとその職業が無くなる可能性もあるのです。
そうなった時に,自分は何を目指せばいいのだろうと迷ってしまう。
だから,将来の夢が職業である必要はないよ
と。

とはいえ,将来の夢を持てない責任は私たち教師や大人にもあると思います。
子どもたちに夢を語ることを強要してきたツケではないでしょうか。
にも関わらず,彼らが実現できそうにもない夢を語れば,もっと現実を見ろと言い,現実的な夢を語られば,若者はもっと将来に希望をもてと言う。
そんな世の中で,子どもたちは夢を語ることも持つことも諦めてしまったのではないかと感じます。
そして,その点に関して大変申し訳ないなと思うのです。

・自分で国や社会を変えられると思う

・自分の国に解決したい社会課題がある

・社会課題について,家族や友人など周りの人と積極的に議論している

この3つはとても似ている課題であると思います。何より若者だけでなく我々も,「自分の国の課題に興味を持ち,周囲の人々と語り合い,変革のために力を尽くし,社会を変えようとした」ことなどありません。
国を,社会を自分達の力で変革できる実感など持ったことが無い人がほとんどでは無いでしょうか。
もちろん,私も国や社会を変えることができるという実感を持てないうちの一人です。
国や社会どころか,「学校」という小さな小さな空間ですら変えることができていないのです。
働き方改革,部活動の外部委託,教育のICT化など変えたいと思うことは山ほどあれど,何をどうすれば変えられるのかは全く検討がつきません。
校長先生が変われば・・・などという他力本願なことは言いたくありません。

では,一体,一教員の自分には何ができるのか。それは,このような場における情報発信しかありません。情報を伝え,現状を理解していただき,子どもたちのための変革を促す。それが一教員である私のできることだと信じて,毎日発信をしています。

工藤校長先生いわく,「この数値は今の若者だけの数値ではない。日本の縮図を表しているといえるのではないか」とのことです。
私自身も同じように思います。

「えんとつ町のプペル」作詞・作曲:西野亮廣
の曲の中に,

夢を持てば笑われて
声を上げれば叩かれる

という歌詞があります。これは西野亮廣さんの実体験をもとにした歌詞とのことですが,今の日本の世の中はこの歌詞の通りになっています。
少しずつ世の中は変わってきていますが,まだまだ日本という国は,夢を語れる環境には無いでしょう。
子どもたちが夢を語り,自分達の力で社会を変える実感を持てるように私たちはしていかなければいけないと思いますし,それ以上に

夢を語り,社会を自分の力で生き抜ける子どもたちを育てたい

と思っています。

それが私たち教育に携わるものとして,出来ることなのでは無いでしょうか。

教育を通して子どもたちの姿を変え
子どもたちを変えることで社会を変え
社会を変えることで世界が変わる

と信じています。自分ができることを一歩一歩着時に実行し,

教育から世界を変えたいと本気で思っています



今日は話があちこちしてしまい申し訳ありません。
個人的な反省として,やはり朝に書かないと内容がまとまりにくいという実感があります💦
どうしても,この時期,卒業式や学年のまとめ,通信表作成等に向けての準備で帰宅が遅くなり,朝も早くから準備しなければならないことが増えるのですが,なんとか,朝のうちに時間を確保して,記事を書ければと思います。

読みにくい文章になってしまい大変申し訳ありません🙇‍♂️


ここまでお読みいただきありがとうございました。

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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。

それではまた😊

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