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集会時の座り方

こんにちは,HARuです。今日は「あるニュース記事をもとに現場で働く教員としての意見を述べます」というお話。

さて,先日,下記のようなニュースを拝見しました。

今回はこの記事について私見をお話しさせていただきます。

では,いってみましょう!

体育座りって?

おそらく,あなたも子どもの頃に一度はやったであろう座り方です。

Wikipediaによると

体育座り(たいいくずわり)は、坐法(座法、座る姿勢)の一種で、尻を地や床などに着けて膝を立てて揃え両脚を両腕で抱える姿勢の坐法。地域によって体操座り(たいそうすわり、たいそうずわり)や三角座り(さんかくすわり、さんかくずわり)などの呼称もある。体育館で座るという意味で体育館座りという場合もある。

出典:Wikipedia「体育座り」より
体育座りのイメージ画

ちなみに,うちの娘の幼稚園でも
「おやますわり」という名称で実施されているようです。
イメージとしては,体育館等でエライ人(校長先生等)のお話を聞くときの
座り方ですかね。
ちなみに,この座り方,
いつから広まったかという明確な起源は不明とのこと😅
おそらく,1965年の学習指導要領の補足資料に取り上げられたことがあり,
そこから全国に浸透したらしいです。
省スペースで手遊びがしにくく
「行儀の良い姿勢」のイメージが浸透したとのこと。

体育座りってそもそも辛くないですか?

個人的な話で恐縮なのですが,私は「体育座り」苦手でした。
学生時代は身体が大きく,ぽっちゃりしていたので,
正直この体制はお腹が苦しい…
だからといって,あぐらをかくと鬼のように怒られる。
もう前に立ったエライ先生の話どころではありません。
今では考えられないことですが,先生にこの座り方がツラいと訴えると
「あなたが太っているからでしょ?」
的な対応をされて悲しくなった記憶があります😭
ですので,私個人としてはこの座り方が見直されるべきという記事は
とてもありがたいなと感じます。
なるほど,そもそも身体に悪い座り方だったのかと。

体育座り改善のための問題点

このニュース記事を読んで,
学校が体育座りを改善するために課題になりそうな点について
いくつか感じたので上げてみます。

・手遊びをしない点が良いとされていること
・学校に広いスペースが無いこと
・予算がないこと

それぞれ詳しく話していきます。

・手遊びをしない点が良いとされていること

そもそも,体育座りの良さの1つが「手遊びをしないこと」とされているのが
問題だと思います。
もっとはっきり言ってしまえば

「子どもが手遊びしないような話を教師はしなければいけない」

ということです。
手遊びをする子どもが悪いのではなく,手遊びされるようなつまらない話を延々とする大人が悪いのではないでしょうか。
あなたは聞きたくもない人の話を黙って長時間聞いていられますか?
少なくとも私には無理です。
強制的に話し始め,違う方を向いたり下を向いたり手遊びをしたら怒られる。
その現状,実はあまりに理不尽だと思いませんか?
学校教育では人権教育も行いますが,子どもたちの人権をも尊重するべきではないでしょうか。

反対に面白い話であれば,むしろ子どもは前のめりで話を聞きます。
子どもたちに遊びやゲームをやめるように言っても聞かないように
夢中になれること,楽しいことであれば子どもたちは止めても
やるだけの意欲があるのです。
私たち教員がすることは,
子どもたちが手遊びをしづらい体勢で座らせることではなく
子どもたちが前のめりになって話を聞きたくなる
そんな話をすることではないでしょうか。

・学校に広いスペースが無いこと

学校の一番広いスペースは運動場です。
そしてついで体育館が一般的な多くの学校でしょう。
このご時世,夏でなくとも夏日が訪れる暑さなのに
炎天下で集会などもってのほかです。
そうなると自然と,集会を行うのは体育館ということになります。
しかし,この体育館,意外と狭いのです。
感染症対策に前後1〜2m,左右も同様に距離をとろうものなら
ほとんどの学校では全校生が入りきらない状況が起こるのではないでしょうか。
そもそもの敷地が狭いため,子どもたちが余裕を持って生活する環境になっていないのです。
教室も35人も子どもたちが入ればぎちぎちです。
文科省や保健所が示す距離の基準をとることは物理的に不可能なのです。
そんな環境の中集会を行おうとすれば,当然,出来るだけ場所を取らない座り方が求められます。
そんな要望から「体育座り」は誕生したのかもしれません。
子どもたちが1日の大半を過ごす場所としての学校はやはり,狭すぎるのではないかと感じています。

・予算がないこと

学校には予算がありません。基本的に日本が教育にかける予算は,先進国の中でもかなり低い水準となっております。
そんな中,記事の学校のようにパイプ椅子を子どもたち分準備できる予算は
ほとんどの学校にはありません。
記事の中の学校とて余裕があったわけではなく,それ以外のところをなんとか切り詰め,やっとの思い出全校生分のパイプ椅子の購入に至ったのでしょう。
学校現場にいると,この予算の少なさにはいつも驚かされます。
「経費」という感覚もほとんどなく,学級で必要な備品を「自腹」で購入されている方もかなりいらっしゃいます。
確かに,教育公務員は他の公務員の方々よりも基本給等が優遇されております。
しかし,それ以上に「自腹」もかなり切っている割合が大きいと私は感じています。
これについてはまた別の記事でもお話ししたいと思いますので,今回はこれくらいで💦

体育座りは無くしても良いと思う

というわけで,私個人の考えとしては
体育座りはいらないと思います。
日本は話の聞き方を重視しますが,果たしてその適切な聞き方の姿勢で
何人の子どもたちが話を聞いているでしょう?
海外では寝転がっていても,あごをひじに乗せていても構わないそうです。

大切なのは,話の聞き方ではなく,話を聞いて理解しているかということ

だからです。
日本もそろそろ話を聞く姿勢ではなく,内容に焦点を当ててもよい時期に来ているのではないでしょうか。


ここまでお読みいただきありがとうございました。
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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。
それではまた😊



お金ない
パイプ椅子買えない
予算は削られる


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