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【学級経営】熱血型と見守り型

こんにちは,HARuです。今日は「学級経営についてのお話」

「担任は先頭に立ってグイグイ子どもたちを引っ張るべきだ」
「担任は後ろから暖かく子ども立ちを見守るべきだ」
教師になるとこんな意見を耳にします。
みなさんは,どちらの先生がお好みですか?
前者は熱血型
後者は見守り型(冷静型)
と言い換えてもいいでしょう。

もちろん,ご自身のタイプにもよるのですが,私は後者の
「担任は子どもたちの成長を温かく見守りサポートするべき」
と考えています。

私が10年以上担任を持ってきた経験と書籍からの知識を基に,
なぜそちらがオススメかということをお話していきます。

では,いってみましょう!


熱血型?見守り型?

まず,熱血型と見守り型とは,どのようなタイプの方を指すのでしょうか?

熱血型とは

行事やイベントは先生が前に先頭に立って進める
子どもたちの意見よりも,自分の知識や経験をフルに生かして
子どもたちを勝たせることや子どもたちに充実感を与えることを
最優先にするタイプ

見守り型とは

行事やイベントにおいて,子どもたちの自主性,主体性を大切にするタイプ
基本的に先生が前に立って指導することは無い
子どもたちが困ったときのアドバイザーのような立ち位置



一見すると,熱血型の方が教師としてのやる気に満ちあふれ
保護者の方からの評判も良いのでは無いかと思います。

かく言う私も,以前はバリバリの熱血型でした。

熱血型だった私

学校行事は「勝つことだけが全てじゃ無いんだ」
と言う先生方を,それは勝てない人が言う負け惜しみだと本気で思っていた時期があります。
子どもたちを満足させるため,勝利の美酒に酔わせるために
自分の知識や経験,ありとあらゆるリソースを注ぎ込み,子どもたちを先導していました。
特に体育祭では,種目によって勝ちパターンが決まってくるものも多く,その勝ち筋を子どもたちに伝え,懸命に練習させていました。

さて,ここで質問です。
子どもたちは教師が先導することを不満に感じていたと思いますか?
自分達の自主性や主体性を発揮する場がなく,子どもたちの意見は聞いても,
状況に応じて採用したりしなかったり,その時のベストな作戦の判断は教師がする。
これで子どもたちが満足するでしょうか?

実は,子どもたちはあまり不満を感じていませんでした。
むしろ,それこそ充実感を感じ,どの競技にも全力で取り組んでいました。
そして,体育祭では見事優勝!
満足感も同時に味わうことができていたのです。

私自身も,このやり方に全く疑問をいだきませんでした。

変化のきっかけ

しかし,以下の本を読んでから考え方が少しずつ変わっていきました。

この本が出版されたのが2016年。なぜこの本を購入したかといえば,私自身「堀 裕嗣」先生を尊敬しているからです。堀先生のご著書と出会ったのはこれが初めてではありませんが,どの本も自分の教師観を大きく揺さぶられました。
私の考え方の土台にあるといっても過言ではありません。

さて,少し話がそれました。
本の詳しい内容はまた別の機会に譲るとして,簡単に言うと

教師には「さきがけ」タイプと「しんがり」タイプがいるとのお話でした。そして,我々は「しんがり」タイプ(フォロワーシップを発揮し,脱落しそうな子がいないかと後方から目配りする)であることが大切だ

とのことでした。

正直,読んだ当時はバリバリの熱血型(「さきがけ」タイプ)だったので,なるほどなぁと思いながらも,実践するには至りませんでした。
しかし,やはり教師として経験を重ねるにつれ,私主導で学校行事に取り組むことの無意味さに気づいてきたのです。

集団の後ろから見守る

特に事件やきっかけが…という訳では無いのですが,私の授業スタイルが変わってきたことの影響は大きいかもしれません。
3〜4年ほど前に『学び合い』というものを知りました。こちらも詳細もまた別の機会に譲りますが,子どもたちが主体となって学習を進めるという方法です。教師がティーチャーからコーチャーのような役割として子どもたちを見守り,子どもたち同士の関係をつなぐことを優先するという授業スタイルです。(もし興味のある方は以下の書籍をご参考になさってください)

この学習方法に出会ったときは衝撃的でした。言われてみれば,その通り。中学校では授業時間が50分です。では,果たしてその中で,どれほどの時間,子どもたち一人一人と関わることが出来るのでしょうか。最大の40人クラスでは1人1分程度,30人クラスですら1人2分は関われません。果たして,それで教師の意味があるのでしょうか。それなら,子どもたちの力を借り,授業内容が理解できる子が出来ない子に教えることが有効なのではないでしょうか。もちろん,今までもそのような学習方法はありましたが,これは1時間を完全に子どもたちに任せてしまうという手法なのです。
衝撃しかありませんでした。しかし,実際にこの方法を授業に取り入れたところ,子どもたちが生き生きと学びだすのです。自分自身,わかりやすい授業をしていたつもりだっただけに,最初はショックでした。ですが同時に,子どもたちの可能性に気づくことができました。

子どもは優秀

以前も↓の記事で話をさせていただきましたが

子どもたちは優秀なのです。我々大人が思っている以上に!

今までの熱血型の指導が全く間違っていた
とは思いませんが
見守り型が子どもたちに与える好影響を考え,私は熱血型をやめることにしました。
学校行事は基本的に子どもたち主体。
もちろん,相談されれば相談には乗りますし,必要に応じてアドバイスもします。
しかし,先生が仕切るようなことはやめました。
とは言っても,元々勝負事は好きな性分😅体育祭の応援などでは,つい熱くなってしまうのですが😡🔥


子どもたちに任せるとトラブルは多発します。
それはそうです。まだまだ経験値も知識も未熟なのですから。
しかし,そのトラブルが子どもたちを大きく成長させるのです。

私が言い続け,求めることはただ一つ

「運動が得意な人,歌うことが得意な人がいるように,当然苦手な人もいる。努力をしてもどうにも出来ないこともある。そんな時に,その相手を見捨ててはいけない。どうすればその子を生かせるのか,そして得意な自分は生きるのかを常に考える必要がある。せっかく縁があって同じクラスになった仲間なのだから,それぞれが得意分野を活かせるようにしてほしい」

つまり,個性を認め,様々な個性を活かせ

ということだけです。そうなると子どもたちは一生懸命考えます。そして,子どもたちなりに試行錯誤をし,行事に取り組むのです。
その時のやる気は私が先導していた時とは段違い。
その姿を見てやはり大切なのは

何事もジブンゴトとしてとらえられるか

ということなのだろうなと感じています。自分が主体になってやることは,誰でもやる気が起きるものです。逆にやらされることにはやる気が起きません。
なぜ,そんな単純なことに今まで気づかなかったのだろうと反省しきりです。

もちろん,子どもたちが考え実行することですから,勝負に負けることもあります。
それでも行事が終わった後の子どもたちの顔は本当にスッキリとしたものです。
一人一人に充実感が漂っているのを感じます。

子どもたちに任せる

子どもたちに任せると聞くと教師は何もしないというネガティブな印象を与えるかもしれません。しかし,その逆です。教師は常に目配り気配りを行い,孤立している子がいないか,いたときはどう対応するのかを考え行動しなくてはなりません。自分が主体となって動かないと決めた以上,その現状を子どもたちに打破してもらわなくてはいけません。
教師は日常の発言や行動の端々に意識を配らなければ,子どもたちからの信頼は得られません。信頼を得られないということは,困ったときに助けてもらえないと言うことです。実は,教師主導の熱血型よりも見守り型の方が実行することは難しいと私は感じています。

ただ,何度も言うように

子どもたちは優秀

なのです。ですから,我々大人は,子どもたちを信じてもっと任せてもいいのではないでしょうか。時として子どもたちは,大人が驚くほど発想を見せ,成長してくれます。

子どもたちの一番身近にいる教師や親として,その役割を担いたいと考えています。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。

それではまた😊

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