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#240 フランスのキャンプ場のことやら、街散策やら その②


フランスで2つ目のキャンプ場を後にして向かったのがモン・サン・ミッシェル。
有名なので多くは書かないが、超観光地化しているあたり、正直夫の言ったことをちゃんと聞いておけばよかったと思う。

かつては巡礼者が訪れる聖なる地だったはずだが、まずは駐車場が3時間未満の基本料金で17€。ここまで行ったら他のチョイスがないのだ。これは高い!往復しているシャトルバスも料金に含まれてはいるが、繁忙期では炎天下でバスを待つよりも歩いた方が手っ取り早く感じる人もいるだろう。シャトルバス派とハイキング派に完全に分かれて、皆がかの地を目指した。
暑い日だったが、風はそよいでいる。

バス車線の両側に歩道があるのだが、向かう人も帰る人もどちらの歩道も歩いている。

35分ほど歩いただろうか、やっと入口の石門に到着。日本人の新郎新婦が走っていたが、あっという間のことでおめでとうも言えなかった。というか、人だらけなのだ。

人でビッシリの石畳の両側に土産店とレストランが続く

上に行くにはこの細い石畳を行くのだが、こんなジリジリとしか動けない状態が延々続くのかと思うと、私たちは100メートルも行かずに引き返すことにした。日本で有名になってるオムレツのお店も興味ない。
なんとか石壁の階段から外側の通路に上がり出て、昼間営業してないレストランの椅子なしテーブルだけのテラスに貴重な日影を見つける。持っていたリネンシャツを床に敷いて座る。椅子がなければ腰をおろさない西洋人にはまずない発想だろう。海風を感じながら私が食べた自分のランチは前日のイワシの丸干し焼きと塩むすび。
モン・サン・ミシェルであろうがなかろうが、私は自分の食べたいものを食べているだけだ。

平地なので、遠くからずーっと見えていたこの姿だけれど、写真になるとずっと小さいまま。近くまで行ったからこそ撮れた写真がこれだ。

その全体像を拝んだほうがいいものもある

この神々しさを間近で見れたのはよかった。
往復のハイキングのおかげでこの日の歩数は1万歩を超えた。

そしてその夜のキャンプ場までの道すがらこんなところにも寄った。運転手の権限というものだろう。
BROCANTE(ブロカント)とはフランス語で「美しいガラクタ」だというが、うちの夫はアンティークというよりもこういう蚤の市的なガラクタを見るのが好き過ぎて困っている。

入口の様子
中もビッシリ物で溢れかえっているが、
外にもこういうのが野ざらしになっている


今回の旅で初めて予約を入れていたので、ゆっくりと到着したのが Camping La Selune。

あまり大きくないキャンプ場ということもあり受付ではマドモアゼルがひとりで仕切っていた。私たちが支払った金額は8€とちょっと。しかも、てっきりデポジットかなにかと思っていたそれは2日分の金額。
こんなことってある⁉️

暑いさなかに着いたので受付でマドモアゼルに言われた「2」の数字を頼りに、一方通行を車でグルグルしているうちに「Jの2」だったか「Lの2」だったかわからなくなってしまう。

キャンプ場の区画図

この2つの区画を比べると日陰で風の通り抜けるL2が断然よく、それに違いないとしか思えなくなった。人は期待の強さで思い込める力があるらしい…  小躍りしながらテントを張り、ピクニックマットに横になり空を見上げる。

涼しいし最高だ。

なんならこんなものも…

区画L2は熟れ頃で黒々としたブラックベリーに囲まれていた
明日の朝のシリアルにたくさん入れる皮算用をしていた


キャンプ場で大切な設備のひとつに冷蔵庫がある。持参の保冷剤や水ボトルを夜間凍らせると、翌日はクーラーバッグに入れて出かけることができる。
冷蔵(凍)庫はどこかと探していると掃除中のマドモアゼルから「もしかしてサイクリスト専用の区画に車停めてないかしら?」と訊かれる。
あちゃー。
そう、私たちが指定されていたのはJ2だったのだ。私たちのテントは花柄で子どものおもちゃみたいなもの。二人でひょいと抱えて歩いてキャンプ場内を横切った。一日中大したドラマもないのどかなキャンプ場内を花柄テントが宙を移動しているのだ。立ち上がって見物している人もいたらしく、これは「貢献だ」と思うことにした(ニヤニヤ)。
実際テントを置いてみたが、日差しが照りつけていて座る場所すらない。辺りを見回すと木陰になっている区画もあるにはある。
私たちはまだ空いている木陰満載なIの6に目星をつけ、もう一度マドモアゼルに訊きにいくと「まだ空いてるのは5区画だけなんだけどI6はそのうちの一つよ!」と興奮気味に言われた。
もう一度花柄テントは宙に舞った。

ナメとんのか⁉︎ってくらい軽装の私たち


フランスのキャンプ場はずっと一泊22€くらいが相場だと思っていたし、私たちが訊いた中では一泊29€というものまであった。
突然の1泊4€にはなんだか狐につままれた気分。
しかもテレビがあってWi-fiも使える娯楽室、卓球台もある。トイレ棟もシャワー棟なんて男女で独立してるのはここが初めてだ。冷蔵庫も好きなものを入れていいし、中の冷え冷えのペットボトルの水は無料でどうぞという。むしろこれ、今までで一番いいんじゃ…⁉️
シャワーの温度は熱々にはならなかったが、炊事棟では熱いお湯でフライパンを洗えた。まさに行ってみて知り得るそれぞれの一長一短。

とにかく、フランスのキャンプ場はとてつもなく安いところもあるが、理由が謎すぎるというのが今回の私からのメッセージだ(笑)
その①でわざわざキャンプ料金を記載していたのは、これが言いたかったからだ。

最後に、

これが入り口にあったTarifs(料金表)

これをどう組み合わせたら4€ちょっとになるんだろ⁉️
私が思うに、車一台の1, 40€プラス人が動いている絵の1, 25€✖️二人分で2, 50€。合計4, 10€の計算ならしっかり辻褄が合う。
なら左上の直立不動のほうの人2, 75€はなんだろう?
うえの表を暗号にして、徒歩のキャンパーってことなのだろうと読み解いている私だ。
安っ〜!


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