#143 ぼんやりおばさん、夢の中で教壇に立たされる



「夢は何語で見るの?」という質問


先日お伺いした音声配信すまいるスパイスの中で、「夫婦喧嘩の時も英語なの?」という話題になった。
そりゃあ、上手くとも下手でもここで生きなきゃならないのだ。(偉そうではあるが)「英語で、私のほうが論破します」とお答えした(笑)。


そこで思い出したのが、同じように人から訊かれることがあった質問のことだ。

「眠っている時の夢は何語でみているの?」
というものだ。

これは現在のように英国暮らしが23年も経たなくても、いつの頃からか、夢に登場する人物や場所によって自ずと決まっていた。
つまり、見ている夢が日本のことであれば日本語でストーリーは進むし、そこに居る人が普段英語を話す相手なら当然英語だ。

そこは今まで割とはっきりしている部分だったのだ。今朝の夢までは‥‥


最近の私の思考を独占していたこと


すまいるスパイスで「お願い」させていただけたおかげあって、私たちの日本移住について、候補地が徐々に挙がってきた。

その中でも瀬戸内海に面した県(これだけでもたくさんある)がいよいよ気になっているこの頃である。
実は昨日、瀬戸内周辺地域について際限なく検索していた。

日本の弟とも話していて、小豆島というキーワードも出ていたが、
新たまねぎの甘さが大好きな私の頭の中は淡路島が優位だったかもしれない。
なんなら徳島の阿波踊りもやりたいことのひとつだと弟に話していた。
息子のいる沖縄にもいかなきゃ。
レンタカーは一か月間借りた方が断然安いかぁ。夫が帰った後、自分一人で運転して返しにいける場所でなけりゃ‥‥
大分県、宮崎県、愛媛県、岡山県、兵庫県‥‥日本地図とにらめっこしながら移住情報に浸る。
Google Chromeのタブは50個以上開いていた。


今朝見た夢

それは起きてもまだ覚えていて、自分の経験だけで作り上げたようなリアリティのある夢だった。

場面は日本だったに違いない。なぜならみんな日本語を話していたから‥‥
目の前にいるのは特別支援学校の子どもたち。
面白いのは、その中でひときわ目立つ 数人のNauhgty (やんちゃ) な女の子たちはBlack (黒人) だったことだ。

なぜだかその場には私しか居なくて、クラスの特別支援の必要な子どもたちをまず教室に誘導するところからすべて一人でしなければならなかった。

彼らには「決まり事」が通用しないこともしょっちゅうなので驚かない。だけど、子どもたちが教室に入ってこないのでは話にならない。
呼んでも来ない彼らをどうやっておびき出すか‥‥

(離れてもう2年半にもなる)この仕事のことを考えることはほとんどなかったのに、その場の私は必死で考えていた。

彼らが食いつきそうな『なぞなぞ』を出してみる。
その答えを知りたくてたまらない子どもたちに、
「じゃあ答えを知りたい人だけ入ってくることを許す」と告げる私。
本来教室に来させるだけでも大仕事ったはずなのに、難なくクリア。子どもたちはみんなゾロゾロと入って来てそれぞれが机に着く。

子どもたちの「あーん?」という挑戦的な視線が痛い。

私は夢の中でも決して教員ではなく(2年半前と同じ)アシスタントだ。
なのに急遽、教壇に立ってその時間をやり過ごさなければならなくなっている。

実際に働いていた英国の学校では、スマートボードというPCと連結したものが使われていた。
あの頃私はその仕組みにとても自信がなかったからなのだろうか‥‥ 夢のなかでは、縦長の自立式の黒板が登場していた。
しかも、高すぎて手が届かない💦

『落ちつけ、私。教えなくていいんだ。必要なのはこの子たちの関心をなんとかキープしておくこと‥‥』

「よいしょ」っと椅子に上って、こう書き始めた。

左の形容詞から線を引いて、右の名詞に組み合わせるために‥‥


子どもたちがどう答えようと、
全部ありだと言いたかった。

「白い」と言ったら「雲」だけが答えではない。
「白い」空の時もあるし、空は「青い」が定番ではない。
「りんご」だってイコール「赤い」ということにしてしまってはいけないんだ‥‥割ったら中は白いじゃないか‥‥
青りんごだってあるし‥‥それだって「青」じゃなくて緑色なんだよ‥‥

そんなふうに話を広げていこうと心に決める。


心臓はドキドキだった。

以前の職場を適応障害で離れ、以来社会復帰ができていない私なのだ。
手が震えて足もガクガクしたので乗っている椅子も動いてヨタヨタしてしまう。
「あ~、あ~!‥‥」椅子から落ちそうになって焦って黒板にしがみついたら、もろとも倒れそうになって大汗をかいた。

そして振り返った私の視界に入ったものは、

可笑しそうに笑っている子どもたちの顔・顔・顔。

これでいい。
笑いが取れればもう大丈夫。


‥‥そこで目が覚めた。


夢の内容はどこから来るのだろうか?


夢は自分の脳が作り上げるものなのだろうと思っている。

こんなおかしな夢を見たのは、果たして小豆島でちらりと頭をかすめた『二十四の瞳』のせいなのか‥‥
今週家具の修復ボランティアで、細くて高いガラスのキャビネットサンドペーパーをかけようとして風で倒れた衝撃が頭に残っていたからだろうか。(奇跡的に三方のガラス面はひとつとして割れなかった!)


思い出さずにいたかった苦手な場面を、わざわざ夢に見て、
なんとか希望を見出せたら目が覚めたなんて‥‥


もしかしたら『仕事に就くことへの恐怖』を克服できるのかもしれない、私。

そう思い込むことにした朝‥‥





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