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狙撃がかっこいい作品はクオリティが高い、という考察

ゴールデンカムイ
面白ぇ~~

5月8日まで全話無料だったゴールデンカムイを読んでみました。
前々から知ってはいたのですが、読むには至らなかった作品でした。アニメではeastern youth がタイアップをしていて興奮したのは覚えていました。

ひえ~かっこいい~
新ベーシストの村岡さんのコーラスもイカしてる~


ほぼ一日で約300話すべて読むという無茶をしたのと、自分の記憶力がカスなので結構忘れている部分もあるのですが、非常に面白かったです。北海道に行ってみたくなりましたね。
歴史、文化、自然などが非常に丁寧に描写されるとともに、戦闘シーンもめっちゃかっこよかったです。明治時代の話なので、古い銃と刀をメインにして戦っているので、近接戦にすごく迫力がありますね。

よくTwitterで流れてくるこの画像も見ました。とんでもないシーンでの一コマでしたね・・・



そのほかにもいろいろと語りたいところもあるのですが、今回の話題はタイトルにもある通り「狙撃」になります。

この漫画の登場人物に「尾形 百之助」っていう凄腕の狙撃手(スナイパー)が出てきます。凄腕のスナイパー、聞いただけでテンションが上がる肩書ですよね。この人物が自分の中でかなりお気に入りで、要所要所でいやらしくもかっこいいアクションを起こしてきます。特に狙撃シーンはかっこよく、樺太でロシア兵の狙撃手と戦った場面はめちゃめちゃ好きです。

そこで、タイトル通り「狙撃、狙撃手がしっかりカッコイイ作品はクオリティが高いのではないか?」という考えが浮かんだんですね。

というわけで、いろいろ語ってみようと思います。


狙撃シーンはかっこいいけど地味

この考えがあっているのならば、「狙撃シーンはうまくやらないとつまらなくなる」という逆説が成り立ちます。その理由としては、「どうしても最終的に地味になってしまう」というのがあると自分は考えています。

狙撃手がデカい銃を構えて、タバコも吸っちゃったりして、クールに佇む姿は最高です。

しかし、それで終わりです。
いかんせん動きがないんですよね。
相手の攻撃を寸前で見切ったり、ギリギリで回避したり、当たってしまったり、または当てたり、問答をしながら鍔迫り合いをする、みたいな接近戦、つまり迫力があって手に汗握るスピーディな展開は難しいです。
狙撃者の基本は隠れて攻撃、というのが基本ですからね。どうしても静かな場面が多いです。ましてや狙撃手同士の戦いとなると尚更ですよね。



狙撃手の扱いが難しい

さらにこの迫力があるシーンがない、というのは物語において狙撃手の活躍を微妙にせざるを得ない状況を作り出すことになると思っています。

普通に考えると「クソ強い狙撃手に遠くから不意打ちして敵をバンバン倒してもらって、残りを接近戦でボコる」みたいな戦い方が正解である場面がマンガやアニメでは結構出てきますよね?

しかし、盛り上がりを考えるとそれはできません。やっぱり迫力ある戦闘シーンは重要です。

そういうことを考えると、狙撃手にはある程度外したりドジをやってもらわないといけません。狙撃手に一強になられては困るのではないでしょうか?

ちょっと例を挙げてみます。

このゲルググ、カッコ良すぎる・・・

これは自分が「ガンダム好きは全員読め!」と心の中で呟くほど好きな「機動戦士ガンダムMSV-R ジョニーライデンの帰還」というマンガです。
この表紙に映ってるオッサンはジャコビアス・ノードといって、キマイラ隊(エースパイロット部隊)No.1のスナイパーという最高すぎる肩書きがあり、物語の中心で活躍する人物です。

戦闘でも活躍するのですが、結構狙撃を外すことが多いです。
打ち慣れてないライフルだったり、社長職が長くて腕が鈍ったり、標的の戦艦にニュータイプが乗っていてギリギリで回避されたり、ヤザンみたいな風貌のヤザンに野生の勘で回避されたり(は?)してイマイチ決めきれていません。

作品補正はあるかもしれませんが、このキャラはかなりうまく魅力が描けている狙撃手だと思っています。それでも少し持て余してるような感じがあるのを見ると、やはり扱いは難しいのではないかと思います。


どのような狙撃が魅力的なのか?

さて、ここまで狙撃の扱いの大変さを考察してきましたが、最後にどのような狙撃がカッコ良いのか?という考察をしていきたいと思います。

自分が思うに4つの要素があると思います


①絵をクッソ魅力的に描く
②超絶技術を見せつける
③それ以前のストーリーで引き込む
④心理描写や駆け引きを丁寧に描く
⑤臨場感や緊迫感を伝わらせる

④と⑤は一緒でもいいかもしれません。


かの有名なマンガ「ゴルゴ13」は②③を満たしています。

個人的に好きな巻

こんなんできるわけねぇだろwwっていう技術を披露してくれるのはお約束ですし、それまでのストーリーもかなり凝っています。最後の方までゴルゴが出てこない話なんてザラにありますし、まったくゴルゴが関わらなかった話もあるくらいです(ヒット・エンド・ランという話)。原発問題に突っ込んでみたり、中東の情勢に切り込んでみたりと時事や政治を盛り込むこともありますし、そうでない場合でも登場人物のストーリーはかなり作り込んでいます。そこに〆でゴルゴがズキューゥン…ってやるから面白いんですよね。もちろん①④⑤を満たしているときもありますが、メインではないかな、と思います。



先程述べた「ジョニーライデンの帰還」は圧倒的に①だと思っています。絵、滅茶苦茶カッコいいです。

ジャブローにて

どうですかこれ。最高じゃないですか?ですよね。異論は認めません。
これが一巻。すげぇワクワクしますよね。このように絵でバシッと心を掴むのも要素の一つである、と考えています。あと、MSというロボットであるという以上、初めに挙げた「迫力や疾走感がない」という問題から抜け出せているのも大きいかもしれません。
正直このマンガには好きなシーンが大量にあるのですが今回は割愛します。いつか紹介したいな。


そして「ゴールデンカムイ」で語りたいことは④⑤になります。

もちろん絵もカッコいい

特にロシアの狙撃兵との雪中で行われた狙撃対決ですね。敵がどこにいるかわからないという緊張感、探す過程での心理描写、そして相手を騙したり疑ったりするときの駆け引きや思考がとても鮮明に書かれています。また最後の決戦の際でも、別のマタギの話でもここらへんは非常に丁寧に描かれていたと思います。このような描写であれば、読み手は没頭することができますよね。自分もそこにいるかのような、同じ気持ちになれるような、そんな感じになれます。



まとめ

長々と書いてしまいました。もっと色々な例を挙げたいとも思いましたが、自分の脳内には無かったです。

結局、この4つの要素ってかなり時間をかけて考え込んだりしないと入れることってできないと思うんですよね。ならばそれ以上に大切に作り上げる作品全体のクオリティが高くても不思議ではないのでしょうか。

まあこれが全てではないもしくは間違っているかもとは思いますが、一理あるんじゃないかなと考えています。





以上です
またいつか!





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