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ダウンタイム

あらい息

だるさ 熱

日の光はいらない

薄暗い

静かな部屋で横たわる


日常の役割を

誰か別の人に託す

「ありがとう」「ごめんね」

「よろしくおねがいします」

幾度となく くりかえし


耐える

ひたすらに横になる

託された人が疲弊する前に

日常へ戻らなくては


焦り

苦しすぎて眠れない

目を閉じて考える

心がどうあがいても

世界に何も働きかけられない

この身体のためだけの時間が

なぜ必要だったのか


ないがしろに

していたのだろうか

見て見ぬふりをしていた

身体と心の澱を


自分を知るための時間

ただ止まっているように思えても

身体の中で細胞が

心の中で力が

育っている


何度かの眠りから覚めたら

統合の朝がくる

日の光を浴びて歩く

新しい日が始まる

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