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なぜ、2社のGWの書店店頭売上動向に大きな開きが出ているのか

日販、トーハンから恒例のGWの店頭売上動向調査が発表されています。
●日販

https://www.nippan.co.jp/wp-content/uploads/2022/05/GW2022_20220511.pdf

●トーハン

日販が86.1%だったのに対して、トーハンが98.5%と大きな開きがあります。コロナ禍を明けたと言われるGWが出版業界にとってどうだったのかが読み解けなかったため、昨年からの動きをまとめてみました。
*2020年のGW動向からの推移を見られれば良かったのですが2020年はコロナ禍の混乱もあり発表されていません。

まとめたのがこちら

GW期間(4/29~5/5)の過去2年動向

これだと少しわかりづらいのでグラフにしてみました

数字を見ると違いにビビりましたが、昨年の数字を並べてみてそこからの開きを見るとなんとなく両社グラフのカタチが似ていることに気づきます。
で、無理矢理2021年を1としてそこからの落ち込み幅を見てみました。

2021年から2022年の下げ率

なんとなく似た数字が出てきています。1ポイント以上の差があるのは開発品(マルチメディア)のみ。
グラフにしてみます。

非常に似た動向であることが見えてきました。

今回、両社の数字の扱いにも違いが出ています。日販は前年の休業店舗を含めずに集計していますが、トーハンは昨年の臨時休業店も含めて集計しています。

なお、前年休業店舗はインショップを中心に34店舗あり、これらを集計対象に含めると、合計で92.3%となっています。

日販リリースより

立地別の動向については、分類も違うため一概には言えませんが、インショップ(トーハン分類のSC内)が日販 87.6 トーハン 109 と大きな差が出ているのにはその辺の理由もあるかもしれません。

いずれにしろ、昨年までのコミック景気が大きく減退しているままということは変わりがないため、次の手を打っていく必要があるということでしょう。


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