MizuhanaHaru

ふとした瞬間に感じる 違和感の正体は まぎれもなく  私だった  なにかをやめるこ…

MizuhanaHaru

ふとした瞬間に感じる 違和感の正体は まぎれもなく  私だった  なにかをやめることは、とても 勇気のいることだが、、、  なにかをはじめるのと同じように、、、、、

最近の記事

 赤いレンガとショパンの調べ

 赤いレンガが積み上がっている。そばには様々な道具が打ち捨てられている。スコップ、ハンマー、ノコギリ。誰かがここでなにかをつくろうとでも。目を閉じて空気を感じる。ひんやりと冷たい風が体の右側から吹いてくる。今日は南風だっただろうか?少なくとも、右側には何もなく障害物もない。音はかすかにきこえる。夢から覚めた時に聴く音。目覚めたときのワルツのよう。踊り明かした眠りの国の妖精たちが眠りにつく時間。ふと、われに帰って、時計を見る。18時を5分32秒こえている。おかしい。さっきまで、

    • 再生

      ネコと私の小冒険(12)最終回

      ついに最終回!惜しまれつつも、感動のフィナーレです。 みなさん!ハンカチの準備はできましたか? なんのためって?もちろん、、花粉症の季節です!

      • 情景(1)

         生い茂る草木。ゆれふるえる実。隠れ家から飛び出る生き物。くるくるとまわる風見鶏。細かい砂が舞い上がる。土はまだ冷たい。顔を出した太陽。のんびりと昇っていく。白い月は静かに眠りにつく。風に乗って植物の子どもたちが遊んでいる。一生に一度の遠くへの旅。水車のまわる音。材料の木がきしむ。高い音で年輪を表しているかのよう。トン、トン。軽快なリズム。大地を踏む足音。ミツバチたちのダンス。そろそろと通りゆくアリ。高い高い空に鷹が浮いている。興味なさそうに地上を見て、消えてゆく。何も動かな

        • ネコと私の小冒険(11)

          ある ある ある 体操 あるあるでした~♪ 「あると言ったらある」大きな声で体操着姿のおじさんがラジオ体操をしながら、こちらに迫ってくる。  ネコ先輩が震えている。それほどのOGSなのか?  マルオがついに本を股下から取り出した。  いずこかの空間から転移した万年樹の根をかたどったような柄が、現れる。  「あると言ったらある!」  ここで興味深い幻影が水面から姿を表す。4つめの世界のそれぞれの王が姿を表し、かたりあっている。  ぷうぷう「ハチミツ輸入すべし!輸入すべし!」

         赤いレンガとショパンの調べ

          高際普錬(静まりたる炎の残骸)

          このような旅路に至った経緯について。 12年前の雨の日だったろうか。雷は大きな音をたてて、空を割って裂いた。鋭く光った稲光とともに、朝から昼へ。そして、静かで、光から弾かれたものたちの姿を隠す夜がほほえむ。月はいつでも私に笑いかけているだろう。 静かな雨の音に変わりつつある大地が雨を吸って、産声をあげようとしている芽。乾いた大地にうんざりして、潜んでいた生き物たち。その息吹を感じている。  どこか鉄のにおいがする。建物の裏にあるのはひとつの花壇だけ。その花は、真っ青に染まって

          高際普錬(静まりたる炎の残骸)

          契約上の履行措置、ついては、生命への散華

          身も蓋もない。たが、蓋はあるよ。と、駅の魔神は言う。蓋があったから、何なのだ、と思う。だが、魔神は契約上、そういう類のきわめてセンシティブな発言を発現すると、またひとつ初月のように何もかもが、逆戻りするらしい。と、祖父の驚天動地が齢70のときに語り尽くしていた。近所を歩き回っては、子供に一方的に話しかける始末。(徘徊していると、通報されたこともある)話を戻しつつ、魔神との出会いについて、ひとつ。ランプというものは、もう古代遺物になってしまった現代。(といいつつも、近代の終わり

          契約上の履行措置、ついては、生命への散華

          ネコと私の小冒険(10)

           いよいよ治療に入った  マルオのドクター  元気になった  マルオだった  YEAH!  復活したマルオ、ネコ先輩!  さあ!!新たな冒険に出発だ!  第二章  ネコ先輩「おお。マルオくん。元気でしたかにゃあ?」  マルオ・ザ・ルイス「はい!先生!!元気いっぱいでしたって、さっきまで2人とも死にかけでしたけどねーーあはあはあはは。何言わせるんですか!!ちょっとちょっと!!」  私は歩き続ける。一歩一歩着実に。  ネコ先輩「さて。マルオくん。いく場所はわかってるにゃ?」

          ネコと私の小冒険(10)

          ネコと私の小冒険(9)

           白衣の天使マザーテレビサの顔(画面)から、映像が流れる。  「今ネコ4世様は集中治療室から無事出られて、豪華な個室で高級ステーキを食べておられます。インタビューしてみましょう。こんにちは!!ネコ殿下!ごきげんいかがですか?」 「イカがもなにも、イカよりタコが好きだ。元気いっぱいだよチミ」 「殿下!!元気です!殿下!元気です!!さあ!!これからステーキを私もいただきます。タコのステーキです!!いえーい!!」  リポーターとネコ先輩は美味しそうにステーキをエレガントにナイフで切

          ネコと私の小冒険(9)

          ネコと私の小冒険(8)

           マントをまとった大召喚士マルオ・ザ・ルイス。その圧倒的な軽快さと、圧倒的な素早さで、大召喚士になったと本人は言っていた。 「マルオファザー。こんなところで何しているのだ?」 「ヘイ!スミオ!それはミーのセリフですよ」  私は事情を長々と話した。その間にネコ先輩は別の救急隊員に運ばれて、病院へ。ハチミツ四郎とぷうぷうさんは最終決着奥義ジャンケンポンをはじめた。ごおおおお。風がふいて、マルオが!!空を飛んでいる。 「見ろ!!空を飛んでいるぞー!」 ん?よく見ると、細い糸が見える

          ネコと私の小冒険(8)

          ネコと私の小冒険(7)

           「もしもし、オレだ。マルオだ。ちびまる子ちゃんに出てくるマルオくんじゃないぞ。大召喚士マルオ・ザ・ルイスだ!」  やめてくれ、恥ずかしくなってくる。ルイスって、なんだ、、、我が家は先祖は日本の人だろうに。。ルイス・フロイスみたいに言って。  ねこ先輩がかすかな声でなにか言っている。「マルオを召喚するんだ。彼は頼りになる」  「ひねりあげられた 穏やかな 青空のごとき マルオ いざ!ここに!!あらわれよ」   私は!!、、、そうだ。私は少年ではない。この多次元世界の旅人。スミ

          ネコと私の小冒険(7)

          ネコと私の小冒険(6)

           ネコ先輩の持つ高級ハチミツ。この陸のコハクといわれたお宝を誰が手に入れるのだ!  わたしは高鳴るこどうをおさえられない。こんな気持ちは、、、あのとき以来だ。  想い出1  明日のご飯はなんだろうなー!歩いていると「シャケ」私の心のすみきった水が、一気に蒸発した。  想い出2  昨日のドラマ楽しみだなー、帰ったらみよー!ワクワク。ただいまー。おう、おかえり。刑事谷さん殉職。私の中の何かが、弾けて原子のいや、原始のパワーが!  想い出3  やばい!遅刻だ!自転車使って間に

          ネコと私の小冒険(6)

          ネコと私の小冒険(5)

           テントは大きく開いている。大きな蕾のように駆け回るハチたち。 「ハチはハチ。数字のハチだ。8の倍数いってみな。テントは言ったら開くのさ」  ネコ先輩は気の毒そうにあたりを見回す。ドォンドォンと大きな音がする。なにかが近づいてくる。森の木立の間から「ヒャッホー」  私はびっくりした。なぜなら彼は私の世界でいうカーネル・サンダースさんにそっくりだったのだ。「ハチみつ はちみつだ!私のハチ蜜だ」  ハチたちは赤くなって怒る。「ここにハチミツはない。あるのはぷうぷうさんのテントだ」

          ネコと私の小冒険(5)

          ネコと私の小冒険(4)

           アユは言う。 「海は広いぞ。大きいぞ。元気いっぱいだ。しかも強い。速い。ただし、陸は移動できない。どうだ!仲間にしてくれるか?」  ネコ先輩は優しく言う。 「危険な旅だ。これ以上、仲間を連れていけない」 「ひからびてしまう。ひからびてしまうから、海まで運んで。ライオンに食われる」  ネコ先輩は懐に隠し持っていた鬼の爪を装備する。がちゃん。歯車がかっちりハマった音がした。ねこ先輩が爪を発動する前に、アユは自力でぴょんぴょん跳ねて、海の方へ。 「けっこう速いね。本当に強かったか

          ネコと私の小冒険(4)

          ネコと私の小冒険(3)

          キングガーエルは重い口を(本当に重いだろう口を)あけた。話始めない。私はこの世界のキング、この世界の王の戸惑い、逡巡、恐怖、苦しみを確認しようと、目を見た。 zzzzzzzzzz😴 寝てる、、、、  ネコパイセンは、さぞ怒っているだろうなと、横目でうかがう。ネコさんは「一度寝たら3日起きないお方。次の場所に向かおう。時間がない」私の手をつかむ。 テレポート! 景色がゆがんで、私は海にいた。ネコ先輩は??   いない。 「おーい!ネコセンパイーイ!」  返ってこない。その

          ネコと私の小冒険(3)

          ネコと私の小冒険(2)

           長い道が続いている。遠くにぼんやりと城が見える。トリケラトプスとTREXが最近の食料事情を話している。 「おーい。ネコくん。君名前は?」  私は聞いてみた。ネコは前を向いたまま。あるき続ける2人(2匹)? ネコはいつの間にか顔の幅もあるサングラスをかけている。 「いつの間にサングラスを?」  ネコくんは一言。「ネコはしゃべらない」 せこいなと思いつつも((しゃべってるじゃん))とツッコミをいれるのはやめておいた。  「疲れたよ。まだかい?」もうきっと20キロは歩いている。私

          ネコと私の小冒険(2)

          ネコと私の小冒険(1)

           「事件だ!」誰かが叫んでいる。周りを見回すと人々がカチコチに固まったように動かない。「どうしましたか?」私がたずねるとカチコチに固まった人は視線をこちらに向けることもなく沈黙を貫く。くすぐってあげようかと思ったが、手が冷たくなりそうなので、あきらめた。そういえば、、、 みんなカチコチに固まっているのに、叫んでいた人はどこにいるのだろう?  やっぱり動いている人はいないようだ。ただ野良猫が一匹歩いている。  きっとカチコチになったのは、人間だけなんだ。  (あれ?私も人間だっ

          ネコと私の小冒険(1)