聞き手にとって「わかりやすい言葉」で伝えましょう

仕事柄、経営層や現場職員の方向けの研修の講師をさせていただくことがあります。

自分が理解・納得したことしか伝えられない

手前味噌な話ですが、受講者の方から、「管理人さんの話はとてもわかりやすいですね」「もやもやしていたことがスッキリしました」と言った感想をいただくことが少なくありません。
私に比べ、立場も上、現場経験も長い方々からそのような感想をいただくことは、講師としては非常にありがたく、うまく伝えられてよかったなと思うのですが、先日、職場の後輩からも、「管理人さんの説明を聞いてわかりました」なんて言ってもらうことがありました。

改めて「なんでそう思ったの?」と尋ねてみたところ、「わかりやすい(平易な)言葉で、順序立てて話してくれるので、何がわからないかも整理できました」ということ。
後輩には、私自身、特に「わかりやすい(平易な)言葉」というのは、非常に気をつけている部分かなという話をしました。

よく、頭のいい人は、難しいことを「わかりやすい(平易な)言葉」で説明できる人と例えられることがあります(私が頭がいいとはいいません)。
ようするに、「わかりやすい(平易な)言葉」で伝えられる人は、それだけ自分自身がそのことに理解・納得し、自分自身の言葉で表現できる領域まで達している人といえます
経営理念の浸透段階の「理解・納得」、そして「実践・実現」と同じロジックです。

研修レジュメもそうです。
例えば、「経営理念」は重要な考え方だという事実情報を箇条書きでまとめるより、「経営理念」と「事業計画書」「人事制度(人財育成の仕組み)」の関係を三角形を見立てた図で示したほうが、受講者もそれぞれの関係性が視覚的に理解でき、なおかつ私自身も説明しやすくなります。

自分が理解・納得することは本質を見出すことにつながる

また、物事を突き詰めて自分自身が「理解・納得」し、自身の言葉で表現できる領域まで達することとは、結果的に物事を多様な視点で捉えることにもつながります。
例えば、人事考課で自己評価をするケースを想像してみてください。
今後のキャリア形成のために自身の成長を振り返る機会(自身の自己分析)と捉えるA職員と、自己評価をただの作業と位置づけ、オール「B」としてしまうB職員とでは、人事考課の自己評価の目的や意味・意義の捉え方で大きな差が生じています。

まとめ

「わかりやすい(平易な)言葉」で伝えられるということは、物事の本質を理解し、原理原則を抑えながら、他者に説くことがということです。
経営層やリーダー層が部下や現場職員に物事を伝える際も、できるだけ伝える職員のレベル感などを意識しながら、「わかりやすい(平易な)言葉」にできるだけ置き換えながら、伝えてみてはどうでしょうか。
職員の反応やその後の行動にも大きな変化が現れることでしょう。

管理人

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