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VRC環境課 帰路編

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2019年6月の記事一覧

帰路3

先に動いたのはガメザだった。まっすぐ、水平に、相手に向かって飛ぶと、攻撃を繰り出そうとする相手の懐に入り込むのは容易かった。 「ッオラァ!!!!!」 相手の腰より低い体制から放った右アッパーが顎を捉え、背中側に円弧を描きながら大きく宙に舞い地面に叩きつけられた。 (ドサッ) 「おせーんだよバーカ!」 「...。」 してやったと言わんばかりに吐き捨てたが、まるで効いていないかの如く相手はムクリと起き上がった。 「えぇ...今のは入ったっしょ...やっぱコレ付けねぇとダ

帰路2

午前の巡回を済ませた2人は駅前のラーメン屋の前でじゃんけんをしていた。 「先輩〜〜いくらお金無いからって、普通後輩に奢らせます〜〜?」 「うるせぇ!こっちは命がかかってんだ!さっさとケリつけるぞ!」 「全くしょうがないですね〜〜こんな事引き受けてくれる後輩なんていないですよ〜〜?感謝してくだい〜〜」 「「じゃーんけーん」」 「...うぐっ...てめぇ瑠璃川...念力使うんじゃねぇ...」 「なんのことですか〜〜?言いがかりはやめてください〜〜負け惜しみするなんてかっこ悪いで