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ため息俳句 爪


益々白髪頭が薄くなるのに、爪と髭は若い頃と変わらない。いや、爪は薄くなり、髭も白が混じってきた。けれど、きちんと生えてくる、変わらないことが、うれしいような哀しいような。

爪のみがすくすく伸びて夜長かな

つれづれに足の爪る秋の暮れ


爪というのは、身体の部位としては特殊なものだ。もしも指先に爪が生えていなくて、ソーセージのように皮膚が包んでいたら、大いに困ることになる。
たとえば、引っ掻くことができないし、されることもない。暇に任せて鼻毛を抜くことも出ない。ギターも無理だ。

人の世の隅で爪噛むへきがあり


自分は無精者で、爪の手入れなんてしたことはないが、爪をきれいに整えている人は好きだ。

レタスぐ爪よく摘まれ秋深し