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ため息俳句 ちちろ虫

気づかない内に雨になったらしい。
この時間、窓を打つ雨音が少し高くなった。

秋時雨汝ら泣き虫鳴き止まず  空茶


今日は、玉葱と白菜、隠元それらを、トレーとポットに種を蒔いた。
ようやくに、暑さ寒さも彼岸までというが、今晩は過ごしやすい。
とはいえ、能登の方では豪雨洪水、気の毒でならない。

昼間、種まきの土などを保管するスチール倉庫を覗くと、蟋蟀が一匹、こそこそした感じで這い出てきた。

ちちろ虫まるまる肥えてよろめけり 空茶


情けないヤツだと、つまみ上げようとすると、今度は素早い身のこなしで、逃れていった。
その虫も鳴いているのだろうか。