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ため息俳句23  ゆで卵

 日めくりカレンダーによると、今日2月8日は、「事始め」とある。これは、「事八日」という年中行事で、12月8日に行う地域もある。また、両日行う地域もあり、2月8日を「事始め」ならば、12月8日は「事納め」となる。
 一見、「事始め」と言われると、新たな挑戦にスタートする日のような感じだが、実は物忌みの日であって、農作業をしてはいけない、山へ入ってはいけないというような禁忌があったという。
 この日は、一つ目の妖怪が家々を訪れ害をなすとされていて、その災いを避けるため家にこもって、物忌みするという風習があったそうだ。一つ目の妖怪といえば、「一つ目小僧」であるが、これが「箕(み)借り婆」と一緒に山から里に出て来るので、家々では目籠を軒に掲げて退散させたという。
 一つ目小僧であれば、なんとなく愉快で親しみやすい妖怪のように印象があるが、やっぱりあんなのが玄関先にやってきたら、気持ち悪かろう。
 
 ともあれ、本日は「事始め」である。先ずは朝飯。サラダとゆで卵、トーストで。      

事始め吾は卵を茹でし人

ゆで卵余生の日々に旅はなし


 それにしても、どうしてこんなに、殻を剥くがへたなのだろう。

 一つ目小僧と云えば。

ゆで卵目玉おやじに似て非なり