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今の秋元系アイドル産業が現代人にあってなさすぎる問題

はじめに
前提として、私はアイドルが大好きである。

初めて見たプリキュア以外のアニメはプリティーリズムだし、物心ついた時には嵐とAKB48が全盛期で、それから乃木坂の西野七瀬に一目惚れ、中学に上がることには地下ドルにまで手を出し、ちょうどその頃欅坂が上がってきて…と言うようにずっとアイドルのオタクをしている。


現代人とアイドル
この現代人というのは、10〜20代前半の若者を指す。
いわゆるデジタルネイティブ、snsネイティブ世代で、TikTokや Instagramを違和感なく活用している年代だ。

日本の大手アイドルははっきり言って、この年代の若者を惹きつけられていない。


考察①
一般人のビジュアルのレベルが上がった

snsの発展で簡単に美容情報を知ることができるようになった。何が可愛くて何が可愛くないのか、すぐにわかるしお手本もたくさん載っている。

多くの女の子がダイエットをし、メイクだって小学生から研究をしている子もいる。

以前のように髪型や日焼け、体型に気を遣っていない女子中学生はほとんどいなくなった。
その数少ない「美意識が低い」女の子も高校生に上がる頃には垢抜け方法を模索しているだろう。

上の世代のように整形に偏見を持つ人はほとんどいなくなり、むしろ好意的に捉えている。

それほどまでにルッキズムは浸透し、それに違和感を持つ若者は少なくなった。


正直言って、グループアイドルにいるような可愛さの子はクラスに1人や2人いるようになった。

実際、後輩に支店48に入った子もいて、
その子が目を惹くような美人かといえば、まあ可愛いけれど、もっと美人でスタイルも良い子が学校に何人も存在していた。

というように、「クラスにいる程度の子」にお金払って接触したい、追いかけたいと考える若者は少なくなったのだろう。

考察②
そんな可愛い一般人が簡単に発信できるようになった。

これが一番大きいと思う。

今時の女の子が芸能を目指そうと思った時、事務所のスカウトを待つよりもsnsのフォロワーを増やした方が早い。
それぐらいsnsは絶大な威力を持つようになった。

実際TikTokでフォロワーを増やし、テレビタレントとして活躍している人も出てきている。

また、地下アイドルであればオーディションを受けずとも、フォロワーがいれば向こうから声がかかることも多い。

そんな可愛い子が増えた若者の中でも選りすぐりの可愛い子たちと、コメント欄やリプ、インスタライブやTikTokライブで簡単に接触できるようになった。
まだフォロワーが少ない子であればたくさん自分のコメントを読んでくれたり、数千円のほしい物リストを買ってあげるだけで大喜びしてくれる。

それに比べてアイドルは何千円も払って数秒間だけ話すのみ。物価高の今、ブランド物ばかり持っているメンバーにプレゼントをあげようとも思えないだろう。

考察③
景気が悪いのに普通の学生生活で金がかかる

インスタもTikTokもビーリアルも当たり前の今、とにかく普通に生活するだけでお金がかかる。

大人からしたら

節約すれば?
断れば良いじゃん

と思うかもしれないが、学生は学校が全てなのだから、大人とは感覚が違う。

断れないし、思い出だし、いいねもらえるし。

可愛いカフェもプリクラもお揃いの服も化粧品もとにかく高い。
自分のことで精一杯なのにアイドルに貢ぐなんて無理!という人が多いのだ。

だからもし乃木坂やAKBのようなグループアイドルにハマったとしても、
実際、大人のオタクのようにCDを積んだりミーグリを買い漁ったり写真集を表紙コンプしたり…なんで子はほとんどいなく、
できて一枚買うか買わないか、というぐらいになってしまう。

CDはサブスクで充分だしそもそもレコーダーを持っていない子も多いだろう。

考察④
kpopの流行

すっかりkpopが人気に。
お国の問題とアイドルについては、若者は別に考えている。

kpopが人気になった背景には
①整形への偏見がなくなった
②完璧な物が見たい

というものがあると思う。

日本のアイドルは技術力よりも元々のビジュアルやキャラクター性を優先しているところが大きい。
しかし韓国アイドルは厳しい練習生時代が存在し、前提として技術力が高い。
そしてスタイルも顔も桁違いに整っている。

その顔はもちろんお直しが入っているのだが、若者はそんなこと別に気にしない。

全体的な雰囲気として、
日本のアイドルのような
「下手でも頑張っているのが良い!」というものよりも
「完璧な完成品を見たい」というものの方が主流になったのだ。

日プ女子ではFクラス練習生である加藤神楽や桜庭遥花が日本のアイドルのような形で人気になったが
この2人は成長で伸びると審査員が見越してオーデに受かっているので前提が違う。
実際短期間で他と大差ないほどに技術力を上げた。そしてそれが評価されて人気が伸びた。
また、同じく成長ストーリーとして取り上げられた飯田栞月も
元々クラシックを習っていた上にダンスもできるのだから、日本のアイドルに合格していれば始めからその技術力を評価されていただろう。

というように、「別に顔が可愛ければ歌やダンスのうまさはあまり気にしていない」というオタクは若者の中にほとんどいなくなったのだ。


じゃあ結局どうするのが良いの?

まず、全員の個人のsnsを解放してあげるところからだと思う。

大人数のグループはとにかく個人の認知度が低い。卒業後芸能界で活躍できるのは結局センター経験者のみ。

現代、別に地上波に乗らなくても良い。
むしろ若者にはsnsのインフルエンサーやTikTok、YouTubeのクリエイターの方が人気がある。

人気メンバーでなくともビジュアルや技術力のある子もいるわけで、そういう子が人気になるにはまず「注目される」「知名度を上げる」という通過点が必要だ。

曲や衣装も、今の良さを残しつつももう少し流行りに乗ったものにした方がいい。
表題は〇〇らしい曲でも、cpでは流行りの曲に挑戦してほしい。

CDに関しては、これからさらに売れなくなるのは当然なので、業界全体が何か別の事業を考える時期に入っているだろう。

日本のアイドルのさらなる発展を願って

2024.1.27  みず

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