感受性が高すぎてUSJのJAWSで号泣した話
つい先日ユニバーサルスタジオジャパンに行った。
ところで僕はとてもサメが好きで、毎日サメのぬいぐるみと一緒に寝たり、サメのために日帰り旅行したりしている。(以下参考記事)
そんなサメ好きなので、テーマパーク内でJAWSの被り物をして楽しめるのはとても嬉しかったし、お土産コーナーにはサメグッズがたくさんあるし、JAWSのアトラクション前には大きなサメのオブジェもあるし、ものすごくウキウキしていた。
JAWSのエリアで販売されているジョーズドッグは、見た目も可愛いし店員さんが「ジョーズに食べてくださいね!」なんて言ってくれて面白かった。
もちろんJAWSのアトラクションにも乗った。
JAWSのアトラクションの内容は簡単にまとめるとこうだった。
サメが出てくる際の水しぶきや、船長さんが撃った銃がガスステーションに当たって炎が出た時の熱、サメが泳いでいる時の背びれなど、迫力がありとてもおもしろかった。
しかし、僕は号泣していた。
船長さんがサメを撃退してボートが拍手と歓声に包まれている中、ひとり涙が止まらなかった。
何も、殺すことはないんじゃないのか?
サメが好きすぎるあまりにサメ側に感情移入してしまい、また感受性が高すぎるためものすごくショックを受けてしまった。襲おうとしてきたとはいえ、こちらに水しぶきがかかった程度で殺してしまうなんて悲しすぎる。
銃で撃たれたサメは黒くなり、そのまま苦しみながら沈んでいった。そんな姿を間近で見てしまったのだ。
アトラクションの冒頭で、船長さんが「JAWSという映画を知っていますか?凶悪なサメに襲われそうになり、サメと戦い無事にサメを撃退する映画なのですが〜〜」と説明していたので、アトラクションに出てくるサメは映画の凶悪サメとはまた別なのだ。
もともとサメが住んでいる場所に人が入り込み、襲われそうになったから殺すなんてさすがにやりすぎだ。
せめて「銃声に驚いたサメは逃げていきました!怖かったけどなんとかなってよかったね!〜完〜」程度でいいのではないか?と思った。
一緒に乗っていた家族からは「仕方ないよ、襲おうとしてきたんだから」「大袈裟だなあ」とからかわれた。
たかがアトラクションといえども、1日に何匹のサメが身勝手な人間に殺されているのだろうか。アトラクションは約7分で、2台のボートで回していると仮定するとだいたい3分間隔、10時間の開演時間で200回アトラクションが稼働している。(実際の運行間隔はよく知らないのであくまで仮定)
つまり、1日あたり200回もサメが身勝手に殺されているのである。
これは実際のサメにも共通する話で、サメの乱獲が問題になっている。
「サメは人を襲うから仕方ないじゃないか」と思う人も少なくないだろう。しかし、2020年のサメの噛みつき事故は世界全体で57件、そのうち死亡事故は10件と、日本での年間交通事故死者数のほうが300倍以上も多いのである。(データ:日経ナショナルジオグラフィック ナショナルジオグラフィック 別冊 真説・サメ 〜謎に満ちたすごい生態〜 より)
ちなみにジョーズの原作者、ピーター・ベンチリー氏はジョーズについて2000年のインタビューでこう語っているらしい。
そう、サメは調べれば調べるほど人々が抱いている凶悪なイメージからかけ離れた、もっと違う生き物なのである。
フィクションであるのは重々理解しているし、USJの運営側に「動物愛護の観点からアトラクションを見直せ」と要望を持っているわけではない。これを楽しんでいる人もたくさんいる。
ただ、僕にとってはとてもショッキングだったのだ。
犬好きの人が、犬が殺される映画を見たくないのと同じように、サメ好きの僕にとってサメが間近で殺されていくのはかなり心に悪かった。
映画JAWSはもちろん名作映画であり(サメが殺されるのを知っているから僕は見たことがないが、高く評価されているから恐らくすごいんだろう)、「サメ映画」なんていうジャンルがあるほどサメがコンテンツ化されているが、実際のサメは思っているよりも穏やかであるということがもっと広まるといいな、なんて思ったのであった。
サメ側に感情移入して悲しくなった人は僕以外にいるのだろうかと思って軽くネットの海を検索してみたが、「JAWSのアトラクションに乗って泣いた」と出てきたのは、「銃声に驚いた赤ちゃん」や「サメが飛び出てきて怖くなった子供」などだった。
あとは「JAWS サメ ひどい」と検索すると、「アトラクションの不具合がひどくてサメが出現せず、船長さんが『試し撃ち』と言ってガスステーションを撃って爆発させた」というエピソードが出てきた。それはそれでちょっと見てみたいかもしれない。
僕のようにサメが好きな方にアトラクションはあまりおすすめできないが、USJ自体はとても楽しかったし、他のテーマパークに比べてサメも多くて嬉しくなれると思う。
USJに行く際はぜひ、サメを頭にかぶって楽しんでみてくださいね!!
おわり
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