午後6時 家を出る 徒歩5分のコンビニへ向かう 住宅街の中央を通る道路の歩道 かけていた眼鏡を外す 世界は急に姿を変える 街灯や信号の光は玉ボケになる まるで一眼レフで撮った写真のように 自分にしか見えない世界 足元も、すれ違う人間の顔も何一つ見えない 何百回も通った道
人間は間違え続ける生き物だ だから、間違えに気づかせることも必要だ 間違えたまま進み続けて、人を傷つけないように、自分を傷つけないように。 幼い頃に、憧れのヒーローから正義を学び、その真似をして全ての悪に噛み付いていたように 大人になっても正義のヒーローを貫き、自分の正義を信じて、全ての悪に噛み付く
初めは周りから女子が消えた 1人で過ごす時間も多くなった だから違うクラスの子のところまで行って 無理やり友達がいることをアピールした でもそれも時間の問題だった 体育のグループ分けではいつも余る でも1人でも耐えられた その次は私の席に男子が座らなかった テストで出席番号順になった時、私の席に座るはずの男子が一向に座らない状況が 最初はよくわかっていなかった でもその席が自分の席と気づいた 毎日がとても怖くて寂しくて学校にも行きたくなかった どこか