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現代語訳『我身にたどる姫君』(第二巻)

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王朝物語『我身にたどる姫君』の現代語訳です。
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2019年1月の記事一覧

現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その35)

 雪がひどく積もっていたので、関白は気もそぞろに姫君のいる対屋《たいのや》に足を運び、贅…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その36)

 関白のもう一人の娘は尚侍《ないしのかみ》だった。このように重い身分として大切に扱われて…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その37)

 権中納言は音羽山《おとわやま》の姫君や女三宮《おんなさんのみや》の面影ばかりを思い返し…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その38)

 年の改まりを告げるようなうららかな空だったが、帝は悲しみに胸が押しつぶされそうな思いで…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その39)

 中宮は女四宮《おんなよんのみや》の身の回りをとても華やかにし、仕えている女房たちまで何…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その40)

 喪中のため、東宮《とうぐう》と二宮《にのみや》も年明けすぐには参内《さんだい》しなかっ…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その41)

 二宮は幼い頃からひたすら優美で淑《しと》やかな人となりで、数々の晴れがましい政《まつりごと》も面倒だと思っていた。このため、いまだに我が身から離れぬ音羽山《おとわやま》の姫君の面影のみをひたすら恋しく、悲しく思って嘆いていた。   音羽山音にも聞かぬ恋ながら   見し世の春はめぐり来《き》にけり  (音羽山の姫君はどこにいるのだろう。噂《うわさ》にも上がらぬまま、初めて出会った春がまた巡ってきてしまった) 「どうかあの女の行方をお知らせください」  神仏に願《がん》を立

現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その42)

 中宮は短く儚《はかな》い人の世を見るにつけて、女四宮《おんなよんのみや》がしっかりとし…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その43)

 帝は以前から、三条の宮に住むいとおしい女三宮《おんなさんのみや》を権中納言と結婚させた…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その44)

「利口ぶってやめさせようとしても、恐らく中宮は従わないだろう。そうはいっても、女四宮の降…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その45)

「女四宮《おんなよんのみや》にはいつも中宮が付き添っていて、しかも関白たちが粗略に扱うは…

たま
5年前
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現代語訳「我身にたどる姫君」(第二巻 その46)

「とにかくも、思い通りにならない宿世《すくせ》だったということか」  権中納言は早くもつ…

たま
5年前
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