名画
先日、篠山紀信氏の写真展を見に行きました。
写真のことはよくわかりませんが、
有名な写真家の作品を直に見ることはそうそうないだろうということで。
額縁に収まる大きさの写真しか触れてこなかったおれにとって、
いきなり現れた壁一面の大きな写真は圧倒的すぎました。
大きな身体、大きな顔は、生き物としてのその人を訴えているようで、
目を合わせる度に何かを見透かされたり、問われたりしている気分になりました。
写真であるはずなのに絵画のように見えたり、
モノクロの写真はまるで彫刻のように見えたり、
作品を見る度に化かされ続け、
その熱と変態さに釘付けになりました。
出口から出て見ると、入る時に観た、
ジョン・レノンとオノ・ヨーコがキスをしている、
あの写真がもう一度目に入りました。
人間のエロいところも、かっこいいところも知ってるから、
こんなにもいい写真が取れるのかもしれないと、
格好つけたことを思ってみたのです。
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