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Lalo Schifrin. Towering toccata (1977)

ラロシフリンはアルゼンチン出身のジャズマンで50年代からディジーガレスピーの音楽監督を務めていました。またヴァーブでの豪快なホーンアレンジも印象的です。しかし彼はどちらかと言うと映画音楽の方が有名です。「燃えよドラゴン」「ブリット」「ダーティーハリー」「鷲は舞い降りた」など映画好きなら名前だけでも知っているようなものから知るひとぞ知るB級まで多くの映画音楽のスコアを手がけています。(おすすめはダーティーハリーとブリット)このアルバムでも自身が書いた映画音楽を多くカバーしています。

メンバー
ラロシフリン:キーボード、編曲、指揮
アンソニージャクソン、ウィルリー:ベース
スティーブガッド、アンドリュースミス:ドラム
ラルフマクドナルド:パーカッション
エリックゲイル、ジョントロペイ:ギター
アービーグリーン:トロンボーン
ジョーファレル、ジェレミースタイグ:フルート
ロニーキューバー:サックス

メンバーは後期CTIのレギュラーが揃っています。注目すべきはCBSに移籍したヒューバードロウズの代わり専属となったジェレミースタイグ。声を出しながらのトリッキーなプレイから美しい繊細なプレイまでを行う素晴らしいミュージシャンです。

Towering toccata
誰もが一度は聴いたことがあろうバッハの「トッカータとフーガ ニ短調」をなんとディスコタッチのジャズファンクにアレンジ。ジェレミーのトリッキーなフルートとエリックゲイルの彼らしさ全開のギターソロがかっこいいです。

Frances’s Theme
「アニマル大戦争」の主題曲としてラロが書いた曲です。ジェレミーの丁寧なフルートとシンセサイザーやエレピを上手に活用したキーボードプレイが印象的です。

Macumba
ファンキーなリズムがかっこいい曲。ここでもジェレミー、エリックが印象的なソロを演奏しています。

Eagles in love
「鷲は舞い降りた」の曲。美しいも切ないバラードナンバーで映画版よりもジャジーなアレンジです。

Theme from king kong
007シリーズで有名な作曲家ジョンバリーが映画キングコングの主題歌として書いた曲。どことなくアイザックヘイズのシャフトのテーマを思わせるような編曲です。

Most wanted man
ウィルリーのズッシリとしたベースがかっこいいいかにもサスペンスもののテーマソングといったタッチのジャズファンクナンバー。

Midnight woman
エリックゲイルのギターをたっぷり聴けるジャズファンクナンバー。この曲のみジョーファレルがフルートです。

Roller coaster
「ジェットローラーコースター」のテーマ曲。スリリングなリズムやフルートのかっこよさはちろんシンセサイザーを使ってジェットコースターの動きを音で再現しているのが面白いです。