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George Benson - Weekend in L.A(1978)

本作はタイトル通り1977年9月末から10月にLAはハリウッドにあるロキシーでのライブから良い演奏を選りすぐったアルバムです。LPでは2枚組でに渡ってスタジオ以上にアドリブ多め熱高めの演奏を披露しています。しかもバンドメンバーはブリージンの頃から変わらないので息もピッタリで各メンバーのソロも最高です。ちなみにこの長くフュージョンをやってきましたが本作の後はギターも弾けるブラコンシンガーに。一応マッコイタイナーらとフォービートのアコースティックジャズや、カウントベイシーバンドとの共演、ナットキングコールのトリビュート盤としっかりジャズをやる時もありますがR&Bやポップス的なアルバムが多く、ライブでのレパートリーはブラコン時代の物がメインで少しこのアルバムやブリージンから、スタンダードが1曲あるかどうかという感じで懐メロシンガー感がぬぐいきれないのが残念です。

メンバー
ジョージベンソン:ギター、ボーカル
ラルフマクドナルド:パーカッション
フィルアップチャーチ:ギター
ロニーフォスター、ホルヘダルト:キーボード
ハーヴェイメイソン:ドラム
スタンリーバンクス:ベース

Weekend in L,A
タイトでほどよくよくファンキーなリズムとメロウに歌うギターが気持ちいい曲。後半はのファンキーなアドリブもかっこいいです。個人的にはフュージョンのメロウさはこのくらいがちょうどいい感じです

On Broadway
ドリフターズの曲をラテンタッチにカバー。ジョージの歌やスキャットとギターのユニゾン耳が行きがちですが派手ではないけれどしっかりとボトムを支えるリズム隊、特にフィルアップチャーチのリズムギターがファンキーでかっこいいです。そして後半のドラムとパーカッション対決!スリリングで最高です。

Down here on the ground
ラロシフリンが映画「暴力脱獄」のテーマに書いた曲。ウェスモンゴメリーがCTIから出したこの曲と同じタイトルのアルバムで弾いているのでウェスへのオマージュだと思います。ジョージはあまりギターは弾かずファンキーなリズムに合わせてゆったりと歌っています。

Calfornia P,M
アップテンポのジャズファンクナンバー。ここではジョージベンソンもワウを使いつつ熱いソロを披露しています。

The greatest love of all
少し大味で後のブラコン路線の先駆け的な一曲です。もしバッキングがデジタルやスタジオで音をいじったアコースティックだったら完全なブラコンですね。

It’all in the game
ナットキングコールなどもカバーしたスタンダードでほんのりラテンタッチのリズムにのってのびのびと歌っています。演奏面ではキーボード奏者が2人いることを活かしたアコースティックとエレクトリックの2台のピアノのコンビネーションが印象的です。

windows
リズミカルなフュージョンナンバー。タイトなドラムやグルーヴィなベース、ギターのアドリブパートも程よい長さでフレーズもかっこいいですがシンセの音が少し苦手です。

Ode to kudo
CTIレコードからリリースした青い地平線からの選曲。ジョージのギターソロに近いアレンジのスローバラードでナチュラルトーンの美しい音色が印象的です。

Lady blue
フェイザーをかけたエレピが幻想的なバラードナンバー。フィルのリズムギターがさりげなくメリハリをつけていて好きです。オリジナルはレオンラッセルです

We all remember wes
スティービーワンダーの書き下ろし曲。聴いていて楽しくなってくるノリのいい曲で歌詞をつければすぐに歌えそうなメロディをウェスモンゴメリーのような音色で弾いているのが印象的です。余談ですがギターマガジン総集版のウェスモンゴメリーによるとスティービーとウェスは共演予定があったもののウェスが亡くなったためにできなくなってしまいウェス抜きで演奏したのがEivets Rednow収録のBye Bye Worldだそうです。

We as love
かすかに聴こえるシンセの音が印象的な曲。前半のギターもいいですが個人的には後半のアコースティックピアノのパートが大好きです。メロウな曲調でしっかりタイトル回収しています。