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Herbie Mann Live At Newport (1963)
おそらく日本一ハービーマンの弁護とアルバム紹介をしているような気がしますが意外にも久々の紹介です。本作はタイトルにもあるようにニューポートジャズフェスティバルでの演奏でスタンダードをラテンジャズに、ボサノヴァをバップに、オリジナルをボサノヴァにと捻ったアレンジとライブならではの熱い演奏、強力なリズムセクション、一癖あるミュージシャンと聴きどころの多いアルバムです。
メンバー
ハービーマン:フルート
デイブパイク:ヴァイブ
アッティラゾラー:ギター
ドンフリードマン:ピアノ
ベンタッカー:ベース
ルディコリンズ:ドラム
ウィリーボボ、カルロスポタートヴァルデス:パーカッション
デイブパイクはデイブパイクセット等少し捻ったジャズを得意としたミュージシャンでアッティラゾラーはハンガリー出身のギタリストでクールジャズとフリージャズの両方を得意としたミュージシャンです
Soft Winds
ベニーグッドマン作のこの曲をラテンジャズにアレンジしています。いつも以上にヒップなハービーのフルートにデイブパイクのスキャットとヴァイブ、アッティラゾラーのクールながらもアグレッシブなギターといったソロを2人のパーカッション奏者の軽快なリズムを盛り上げます。
Desafinado
ジョビンの書いたボサノヴァをアップテンポかつアグレッシブなバップにアレンジしています。後半のヴァイブとギターのアドリブの掛け合いが最高にかっこいいです。
Samba De Orfeu
サンバのリズムを使ったミディアムナンバー。中盤のドラムソロがアグレッシブでかっこいいです。
Don’t You Know
ベンタッカー作でアフロキューバン的なリズムの曲です。
Garota De Ipanema
アッティラゾラーのアコギを使ったボサノヴァナンバー。フルートソロではクワイエットナイトやDesafinadoのフレーズを引用しています。
コネクション:東欧出身のジャズミュージシャン
東欧とひとくくりにされがちなヨーロッパの共産主義国家ですが国による締め付けもまちまちでありステレオタイプの独裁国家の検閲がほど厳しくなかった(ように思われる)のがその実情でした。とはいえ全く制限がなかった訳ではなく様々な理由で西側に渡ったミュージシャンがいます。そこら辺は東欧レアグルーヴという本が詳しく紹介していておすすめです。
スティーブキューン(東ドイツから亡命。兄弟のヨアヒムも後に亡命)
ガボールザボ(ハンガリー。亡命するが政策転換後に帰国)
ヤンハマー(チェコ。留学のため渡米説と亡命説あり)
ミロスラフヴィトウィス(チェコ。西側から審査員を招いたコンテストで優勝し渡米)
マイケルウルヴァニアック(ポーランド。合法的に出国しポーランドと西側を行き来)
オキゲンキケロ(ルーマニア。理由不明。亡命?)