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Hubert Laws. Afro Classic(1970)

ヒューバードロウズはデビュー前のクルセイダーズのメンバーでもありヒューストン青年交響楽団のソロイストでもありジュリアード大学院ではクラシックのフルート奏者のレッスンを受けていたという少し変わった経歴のミュージシャンです。そんな彼がクラシックをジャズ風にアレンジしたりクラシック的なストリングスを使ったレコードを制作していたCTIと契約するのは不思議ではありません。本作は5曲中3曲がクラシックのカバーというクラシック比率の高い一作です。

メンバー
ヒューバードロウズ:フルート
デイブフリードマン:ヴァイブ
ロンカーター:ベース、エレクトリックチェロ
ジーンバートンシーニ:ギター
フレッドウェイツ:ドラム
リッチーランドラム、アイアートモレイラ:パーカッション
ボブジェイムズ:エレピ
フレッドアイストン:バスーン
ドンセベスキー:アレンジ

Fire And Rain
ジェイムズテイラーのカバー。重厚なリズムとヒューバードのテーマ演奏から始まります。その後ラテンタッチのリズムに変わりヒューバードがアドリブを吹きます。ファズとエコーをかけたギターにバトンタッチするとリズムも激しくなります。(ギターよりリズムの方がかっこいい)そこにエレピも加わってビートルズのA Day In The Lifeのオーケストラみたいになってからエレピとフルートによるテーマ演奏に戻ります。

Allegro From Concert No3 In D
バッハのカバー。リズム隊の演奏はたまにベースの音がかすかに聴こえるだけでほとんどないのでジャズやクラシックと言うよりは病院の待合室で流れていても不思議ではないイージーリスニングのようなアレンジです。やっぱりリズムは欲しいです。

Theme From Love Story
映画「ある愛の詩」のテーマ曲でフランシスレイ作曲。2曲目と5曲目もこの映画で使われていたようです。ソフトなフルートやエレピが美しい曲でリズムボックスのような音のコンガ素朴なタッチのパーカッションが印象的です。

Passcaglia In C Minor
バッハのカバー。ロンカーターのエレクトリックチェロがとてもかっこいい一部、パーカッションをたっぷり効かせたジャズ風の二部、アコギ、エレピ、フルートが美しい三部からなっています。

Flute Sonata In F Major
モーツァルトのカバーで牧歌的な一曲です。コロコロ転がるようなヴァイブとエレピが印象的です。