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Lou Donaldson- Wailing With Lou(1957)

本作ではメンバーには長年の相棒となるピアニストのハーマンフォスターとルーとは違う方向のファンクをつくっていくドナルドバードを迎えています。ハーマンとは特に気があったらしく彼いわく二人でブルースをやると長くなってしまいアルフレッドライオンに怒られることもよくあったみたいです笑。彼とは断続的ですが長い事共演していくことになります。ハーマンのスタイルはアルフレッドが気に入りそうですがサイドマンとしての録音は少ないうえにリーダー作はありません。ここら辺なにか興味深い裏話がありそうですが僕は知りません。ジャケットはおそらくスタジオで休憩中に撮られたと思われる写真。シンプルですが少しだけ録音に立ち会っているような気分になります。

メンバー
ルードナルドソン:アルトサックス
ドナルドバード:トランペット
ペックモリソン:ベース
アートテイラー:ドラム
ハーマンフォスター:ピアノ

Caravan
アグレッシブなタム連打の音がかっこいいアップテンポのグルーヴィな曲。ドナルドバードのアグレッシブなソロも熱々で最高だなと思っているとさらにアグレッシブなドラムソロが。ルーもいいけどドナルドとアートの2人が凄すぎます。

Old Folks
打って変わって穏やかなバラードナンバー。ハーマンフォスターの端正なタッチのピアノとブラシを使った優しいドラムが印象的です。特にドラムはさっきまでドラムセットを壊すくらいの勢いで叩いていた人とは思えないです笑。ここではルーが最高にエモーショナルな演奏をしています。泣きそうな時に聴いたらダメな演奏です。ドナルドバードの次はハーマンフォスターのソロですが少し突っかかるようなタッチの演奏なのが印象的です。

That Good Old Feeling
明るい音色だけどブルース感のあるサックスが印象的な曲。ドナルドバードが少しテクニカルな演奏なのに対してルーは鼻歌を吹く時みたいに思いついたでありろうフレーズを吹いているのが面白いです。

Move It
息のあったホーンセクションがかっこいい曲。ハイトーンのトランペットのビビットな音色がが印象的です

There Is No Greatest Love
美しいトランペットが印象的なバラードナンバー。ピアノソロが長く取られているのでピアノ好きは必聴です。

L.D Blues
ルーのイニシャルが使われたブルースナンバー。豪快かつほどよくスウィンギーで多くのアルバムの最後のブルースが黄昏た雰囲気やリラックスした演奏なのと違い元気いっぱいの演奏です。最後が元気に終わるのもありですね。