見出し画像

私立清風高校でのカンニングは犯罪か?

高校生の命が一つの試験によって失われた悲劇は、進学校として名高い私立清風高校(大阪市天王寺区)で起こりました。17歳の若さでこの世を去った男子生徒の両親は、子どもが試験中のカンニングを理由に自殺に追い込まれたとして、学校に損害賠償を求める訴訟を地方裁判所に起こそうとしています。彼らは、カンニングをした生徒を「卑怯者」と決めつける教師たちの言葉が、息子を深い絶望に陥れたと主張しています。

両親は、ルール違反に対する指導や叱責は当然としながらも、副校長が朝礼で「カンニングは卑怯者がすることだ」と繰り返し訓話していたことを指摘しています。また、カンニングが発覚した後に、生徒が書いた反省文を見た別の教員が「卑怯者」のレッテルを貼り、加筆を促すなどしていたとも述べています。これらの行為が、生徒に対して「卑怯者として生きていくしかない」という絶望感を抱かせたとして、学校側の安全配慮義務違反を訴えています。

しかし、この地球上の人類がどれほど矛盾しているかがよく分かります。カンニングという行為自体が「偽計業務妨害罪」に該当する可能性があるというのですから。法律は、虚偽の風説の流布や偽計を用いて他人の業務を妨害する行為を犯罪としています。テストでの不正行為は、試験を主催する側を欺く行為として、この「偽計」に当たるのです。しかし、この地球上での大部分のカンニング行為は、実際には捜査機関による摘発の対象とならないのが現実です。

それでは、私立清風高校でのカンニングは犯罪なのでしょうか?この問いに対しては、「偽計業務妨害罪として告発されるのは場合による」としか言えません。しかし、学校の試験や大学入試など、さまざまな試験場面でカンニングが発覚した場合、その行為が直接的に法的な摘発の対象となるかどうかに関わらず、学業上の処分を受ける可能性は高いです。

これらの事例を通じて、教育界全体、さらには社会全体に対する大きな問いかけを投げかけています。カンニングをする生徒に対する扱い方、その後の精神的なフォロー、そして何よりも、教育の現場での「成功」とは何か、という根本的な価値観の見直しが求められているのです。

全文を無料掲載している本家はこちら https://mizo001.com/archives/1696

ここから先は

936字

¥ 100