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バンクーバーで出産:妊娠がわかったら最初にすべきこと【妊娠初期編】

先日、カナダのバンクーバーで出産をしました!
初めての出産が海外、頼れる家族は日本にいてカナダに来ることはできない。不安要素いっぱいでしたが10ヶ月間の妊娠期間を終え無事出産をすることができました。
カナダで出産した記事などはいくつか見かけたけどBC州での出産はなかなか見なかったので、ここに私の経験をまとめておこうと思います。

まずは妊娠初期編として、妊娠が分かったらどこに連絡するのか、妊娠初期に受ける検査などについてお話します。
私は妊娠6週〜16週あたりまでつわりが続いたので私のつわり対策なども書きたいと思います。

※カナダ国内でも場所によって規則などが異なります。これから話す内容はBC州、バンクーバー市での場合になります。

妊娠が分かったらまず連絡するところ

もしバンクーバー市内に住んでるのなら、South Community Birth Programに連絡するのがオススメです!!
South Community Birth Programはファミリードクター、助産師、看護師、ドゥーラがチームとなって妊娠中から産後6週までサポートしてくれる団体です。South CommunityはバンクーバーにあるBC Women's Hospitalと提携しているので、定期健診はSouth Community、出産はBC Women's Hospitalになります。

もし、あなたにファミリードクターがいてSouth Communityに申請した場合、South Communityが一時的に引き受けてくれるので健診は全てSouth Community、処方箋が必要な場合はSouth Communityのドクターが手配をしてくれるのでファミリードクターを介さなくてOK!
バンクーバー市外在住でも利用可能かもしれないのでまずは連絡してみるといいと思います。ただあまりに遠くに住んでる場合、健診のたびに通うのは大変かもしれないです。
私はファミリードクターがいますがSouth Communityを利用しました。

ファミリドクターがいる方はファミリードクターに連絡するでもいいと思います。ファミリードクターと連絡を取り合えてる、妊活のことを相談している場合は話が早いかもしれないです。

私は妊娠がわかったとき、まずファミリードクターの診察を予約しました。電話診察、対面診察の希望を聞かれ対面を選んだら1ヶ月待ちでした。ここで電話診察にしてたらもう少し対応が早かったかもしれないと思いました。
ちょうどこの頃はつわりが日に日にひどくなっていたので、この診察が頼りの綱でした。海外ではつわりを緩和する処方箋を出してもらえると聞いたことがあったので、何かしら対応してもらえると思いなんとか踏ん張って診察に行きました。

診察は5分で終了。妊娠をきちんと確認するためにまずは血液検査をしてもらう必要があると言われ診断書を渡されました。血液検査はLifeLabsなので予約は自分で取ります。つわりを緩和する薬を出してもらえないかと相談したら、妊娠は専門外だから薬を出すことはできない。薬局に行って相談してと言われてしまいました。
ファミリドクターとの診察に望みをかけていたのもあってかなりショックでした。動くのもしんどかったので結局薬局に相談に行くことも諦めました。
この時妊娠8週。最初のエコー検診は妊娠11〜14週までに行う必要がありますが、そんなことはこの時点では知りませんでした。

South Communityのことを何かの記事で知りひとまず申請だけ進めました。オンラインフォームで登録したら数日後には連絡があり、次にコンサルタントから連絡がありました。状況を説明すると「あなたのファミリードクターは何してるの?」とかなり驚かれました。その頃はすでに妊娠10週近くで今すぐにでもエコー検査をやらないといけない。でも今は妊婦の数も多く予約がすぐ取れない可能性があるから、場所が遠くなった場合の移動は大丈夫かなど聞かれました。
South Communityの対応が迅速でエコー検査の予約がすぐに取れました。初回のエコー検査で出産予定日が確定になりますが、この時点で想定と10日ほどズレがありすでに妊娠12週でした。

私の場合はファミリードクターがいてもかなりギリギリだったのでSouth Communityに連絡して本当に良かったと思います。
ファミリードクターに連絡する方が早い場合や診察を受けたことのある婦人科に連絡するなど人によって状況は異なると思いますので、あくまで参考にしてもらえればと思います。

上記2つの方法以外だとDrop-in クリニックに行く方法です。
Drop-inでは通常診察時間が10分程度と限られているので、伝えたいこと、質問したいことを診察前にしっかりまとめておくと良いと思います。
他の方法より検査予約が取れるまで時間がかかる可能性が高いので、妊娠がわかった時点ですぐ予約を取りましょう。

妊娠初期の検査について

検査の順番は状況によって異なると思いますが、妊娠初期では以下の検査を受けます。

  1. 妊娠判定(hCGホルモン検査)

  2. 血液検査

  3. 尿検査

  4. 初回のエコー検査(Ultrasound):妊娠11〜14週

  5. NT(Nuchal Translucency)検査:妊娠11〜14週

  6. 出生前検査(Genetic Screening):妊娠16週 安定期に入る前まで

血液検査、尿検査はLifeLabsで行うため診断書をもらって自分で予約します。エコー検査は予約が取れた病院で受けるため、いつも同じ病院とは限らないです。日本とは異なり産婦人科で全ての検査が受けれるのではなく、検査内容によって行く場所が異なるのは面倒でした。

エコー検査

10ヶ月の妊娠期間中、エコー検査は基本2回ほどです。

初回のエコー検査では赤ちゃんの大きさを測り出産予定日が確定します。
私は初回のエコー検査の時点で妊娠12週。画面に映った赤ちゃんを初めて見た時は想像していたよりも大きくすでに人の姿をしていたので、正直感動よりも驚きの方が大きかったです。私のイメージでは小さな豆粒がどんどん大きくなって人の姿になっていく過程を見れると思っていましたが、つわりで苦しんでる間にちゃんと育っててくれて安心しました。

2回目のエコー検査は19〜21週あたりに行います。ここでは赤ちゃんに異常がないかスクリーニングするため、赤ちゃんの体の部位を細かく測定します。

私はお腹の出が小さく赤ちゃんの成長が心配だったので追加のエコー検査が何度かあったのはラッキーでした。妊娠32週以降の検査だったのでお腹の中で赤ちゃんがピースサインをしてたり髪の毛がたくさん生えてることなどエコー検査から確認できました。

エコー検査の回数を増やしたいのであれば、UBCとBC Women's Hospitalが共同で行なっている調査に参加する方法もあります。
通常2回のエコー検査に加えて35〜37週に追加の検査を受けることができるようです。(2024年6月時点ではまだ調査継続中です)

出生前検査

出生前検査はMSP保険でカバーされる無料のものと有料のものがあります。妊娠週数によって受けれる検査が異なるので、産婦人科の先生または助産師と相談してどの検査を受けるか決めます。特別な理由がない限りほとんどの妊婦が受けると思います。

私は出生前検査を知った時には妊娠12週でほとんどの検査が対象外だったので有料のものを受けました。私が受けたNIPT(Non-invasive prenatal genetic testing)は母体の血液から赤ちゃんの染色体異常を調べるものです。値段は$300 CADほどでした。
赤ちゃんの染色体を調べるのでこの時点で希望であれば赤ちゃんの性別を知ることができます。

つわり対策

つわりは種類や症状など人によってそれぞれ異なりますが、私は食べづわり匂いづわりに苦しみました。

食べづわりは空腹になると気持ち悪くなる症状です。私はそこまでひどくはなかったですが、気持ち悪さを感じたら何か口にするという対処法で乗り切りました。一口大のおにぎりをよく食べていました。

朝は血糖値が低く寝起きから吐き気がするので起きたらすぐ何か口にするようにしました。吐き気がひどかったときは夫に寝室まで朝ごはんを運んでもらい、ベッドでゴロゴロしながら食べてました。よく食べてたのは小さめのロールパンとマスカットです。すぐに口にできるものがいいと思い、ミニトマト、ナッツ類、アメ、グミ、ゼリーを試しましたが食べられず、味の好みもコロコロ変わりました。昨日は食べれたのに今日は食べたくないこともあり、仕事帰りの夫によく買い出しをお願いました。(ワガママな妻に付き合うのも大変だったと思います)

匂いづわりは普段は気にならなかった匂いが不快に感じたり、吐き気を催したりする症状です。私の場合は匂いがするもの全部がダメでした。ご飯の炊ける匂いや出汁、料理の匂い、洗剤、香水、ハンドクリーム、化粧品の匂い…などです。ご飯は匂いが強くなければいいので冷めたものは食べれました。

この中でも特にひどかったのは洗剤です。シャンプー、リンス、ボディソープ、ハンドソープ、食器洗剤、洗濯洗剤、柔軟剤です。シャワーを浴びるのが苦行で、熱気で籠ったお風呂場にシャンプーの匂いが充満していつも吐きそうになりながら入ってました。シャンプー、リンスは無香料のものを見つけてからは少し楽になりました。(Kristin Essのシャンプー・リンスがオススメです。Shoppersに置いてあったりします。)

ハンドソープと食器洗剤も無香料に変えましたが、どうしても石鹸ぽい匂いに鼻が敏感でなるべく息をしないようにしながら使ってました。
洗濯し終わった洗濯機を開けたときに香る洗剤の匂いで吐いてから洗濯は夫に任せるようにしました。乾いた服ですら軽く匂う柔軟剤の香りがダメだったので服を畳むのもしんどかったです。

匂い全般がダメなので外出もままなりませんでした。カフェ、レストランはもちろん行けないですし、スーパーへ行くのも一苦労でした。出かけるときは必ずマスクをしていましたが匂いの軽減にはならなかったです。
韓国系スーパーに行ったとき、妊娠前でも独特の匂いを感じていましたが、妊娠中は空気から辛さを感じ喉の奥がヒリヒリしました。ショッピングモールに行ったときは足を踏み入れた瞬間、上の階から流れてきたポップコーンの匂いで吐き気を感じすぐ引き返しました。散歩ならいいかと思えば、すれ違う人の香水の匂いや住宅からする料理の匂いが吐き気がします。
お腹が空くとより吐き気を催すので外出の際は飲み物と一口大のおにぎりをいくつか持って出かけました。

匂いづわりがひどかったせいか味覚に変化もありました。毎朝コーヒーがないと始まらないくらいコーヒーが大好きなのにコーヒーが一切飲めなくなりました。ひどい時期はコーヒーの匂い自体もダメだったので豆を挽いた匂いも嫌でした。本当に本当にショックで味覚が戻るか心配でしたが、妊娠後期から少しずつ戻り産後は以前のように飲めるようになりました。

つわり中にマックのフライドポテトが食べたくなる現象を試したくてマックとA&Wを試しましたが、私はめちゃくちゃ食べたい!とはならなかったです。それよりも普段ファストフードは食べないのにこのときはバーガーやラップサンドがおいしくて、ペロッと食べた自分に驚きでした。調子に乗ってフライドポテトも食べると今度は気持ち悪くなって、食べないと気持ち悪い、食べても気持ち悪いという意味のわからない状態でした。

妊娠出産通して1番つらかったのはダントツで「つわり」です。
妊娠してる実感も全くないのに毎日吐き気と闘い、終わりがいつ来るのかも分からず本当にしんどかったです。妊娠初期の段階ではあまり人に話してなかったですが、周りの人も心配してくれて「つわりがあるってことは赤ちゃんが元気な証拠だよ!身体を大事にね!」と言われるのが逆につらかったです。
そんなときは助産師ばぶばぶのYouTubeを泣きながら見て「がんばらんでええ! テキトーでええ!」に励まされました。つわりの時期って食べれなくても赤ちゃんはちゃんと育ってくれるので、無理をせず食べれるものを食べたいときに食べたらいいと思います!
つわりを終えた今だから言えること。つわりはちゃんと終わりが来る!

まとめ

個人的な感想ですが、私はSouth Community Birth Programを利用して本当によかったのでめちゃくちゃオススメです!
South Communityのおかげで遅れ気味だった検査も無事受けることができ、私の不安が一気に払拭されました。特に初産だったこともあり細かなサポートが本当に有り難かったです。医療・妊娠に関する英単語は全然分からなかったので英語の不安もありましたが、診察前に知らない単語を調べて準備することで少しずつ慣れていきました。

South Communityではさまざまなプログラム、トレーニングコースを提供してくれている点もオススメです。妊娠中期からConnecting Pregnancy Groupという両親学級に通い始めたので、それについては次の記事にまとめたいと思います!


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