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『あの夜を覚えてる』オールナイトニッポン55周年記念公演

2022年3月20日(日) 20:00開演
¥6000(千葉雄大FC 特典付きチケット)

演劇の公演ではあるけど、配信のみ。
上演は劇場でなくニッポン放送の社屋で行われ、それをリアルタイムで配信・視聴するという試みらしい。(アーカイブあり)
そうか、お客さんが現地にいないのなら劇場である必要はないし、舞台となる場所で行えばセットも用意しなくていい。その分、撮影は面倒なのかもしれないけど。
今まで劇場で上演する舞台の生配信は観たことがあるけど、こういうパターンは初めてだ。

“君が踊り、僕が歌うとき、新しい時代の夜が生まれるー”
1967年のとある夜に始まった「オールナイトニッポン」。
楽しかった夜、寂しかった夜、不安な夜。
どんな夜もラジオから聴こえてくる声は、すぐ側にあった。

2022年。55年の月日が経ったある夜。
今宵も「オールナイトニッポン」の放送が始まる。
キューが振られ、パーソナリティがカフを上げれば、
真夜中のブースが、ラジオの前のあなたと繋がる。
しかしその番組には、誰にも言えない秘密があったー。

舞台は有楽町、深夜のニッポン放送。
すべてのラジオリスナーに贈る「あの夜」の物語。
────公式サイトより

ラジオ好きがラジオを題材に、ラジオ局から発信するエンターテインメント。
アタシはまあ、ラジオ好きとは言えないな。その昔、好きな声優さんが出るからと『夜のドラマハウス』のために夜更かししたり(子供だったので22:50までなかなか起きていられなかった)、友達に中島みゆきのANN(録音)を聞かされたり、勤め先の店でBGMがJ-WAVEだったり、好きなバンドのゲストが出る回だけSOL(SCHOOL OF LOCK!)を聴いたな。レミオロメンにハマってた時期はANNを録音して通勤電車のお供にした、くらい。
こう書くと色々聴いてるように見えるけど、生きてる時間が長いだけでwラジオは「たまに聴くこともある」程度。
この演目を視聴したのは、偏(ひとえ)に「千葉くんが出演するから」。千葉雄大FCで初日のチケット(特典付き)を購入し、27日はまあいいかな、というくらいのやや緩めのファンです。まあFC入ってる時点で一般目線からするとコアなファンなのかもしれんが、ファンの中でも度合いは色々あるものよ。

ラジオ好きでもないし、千葉くん以外の出演者は山川ありそ、山口森広の両氏しか知らないし、さして期待せず(かと言って見くびっていたわけでもなく)視聴した。アーカイブもあるとはいえ、インタラクティブな要素もあるらしいので一応リアルタイムで。
したら、もう。びっくりですよ。何コレたいへん素敵なものを!ありがとうございます! ふーーーんって感じで構えてて失礼しましたっ!

※ネタバレ気にせず書くので、まだ観てない方はご注意。

いやはや。やっぱりこれ、演劇ってか、舞台なんだなと。アタシの大好きな舞台。病禍の前は月に3〜4本ペースで劇場に通っていた観劇クラスタなアタシ、ラジオ好きじゃなくともめっちゃ楽しめた!!
画面で見てるし、カット割があるし、つまり目の前に演者さんいないし、テレビドラマと変わらんのでは?と最初は思ったんだけど。見ているうちにすこしずつLIVE感が伝わってくる。画面の端に局内で働いてる人が映ったり、画面がブレたりスタッフさんが見切れちゃったり。普通のテレビドラマでは修正したり整えちゃうところも、まんまなのが生っぽい。
ある意味、これもシットコムなのかな。ニッポン放送社屋っていう、若干くくりの大きなシットコム。

これ準備大変だったろうなあ。こういうの企画する人すごいね。
本当に申し訳ないんだけど、事前に色々と企画の呼びかけがあったのはわかってたんだけど、全てスルーしてたよアタシ・・・。リスナーネーム募集したり、本番中に読まれるかもしれないメールも募集してたっけ。全力で乗っかって楽しんだ方がより面白かっただろうけど、なんだかピンと来てなかったというか。年寄りはイカンね。ぼーっとしちゃって。
上演中もチャットは見ずにMac全画面にしてたし。

そしてやはり脚本、演出、キャストさんの演技。すばらしかったな。
千葉くんの藤尾涼太はどこまで演技なのか、素なんじゃないのって部分も含め、諸々すごいな。
前半のラジオでのトークのぎこちなさ、100回も番組やってきたようには聞こえないなと思ってたんだけど、これは本当は自分の言葉でしゃべれない俳優としての演技だったの? すごくない? 少し前に千葉雄大としてラジオでフリートークしたときにかなり辿々しかったのは、これの前振りなんだろうか・・・。それは穿ち過ぎ?
ラストの「フリートーク」って台本を手にして訥々と語るのも、告白を受けてリスナーから届いたメッセージを読むのも、何かすごく普通で。え、演技? 素なんじゃないの? って感じで。
フリートークで語った「ラジオを聴くきっかけ」の件りは千葉くんの実体験なんだそうだ。ニワカで緩いファンのアタシは知らなかったけど、田中くん?というクラスメイトの話は、界隈では基礎知識らしい。

千葉くん、すごいな。ファンの欲目かもしれないからあんまり大袈裟に言うの控えたかったけど、書いちゃう。やっぱすごいわ。

そして今回、ミキサー役のありそさんがたいへんに素敵でしたね・・・
役がもうカッコいいからしょうがない(?)。後輩のミスは追い詰めず、やさしく、でも仕事はキッチリ。あと、イケボ。
番組が終わることを知らされてなくて、最後にひとり部屋に残った時のあの後ろ姿はグッと来たよね。
ありそさんは少年社中の公演で何度か拝見したことあるんだけど、実はあんまり覚えてなくて。どの役が誰かとか把握せずに観てたのが敗因かな。自分の莫迦〜! でもまあ最初に観たのが2008年の『カゴツルベ』で、14年も前だもんな・・・ありそさん20代前半なでは? 若い・・・(己の歳を噛みしめる)

あともうひとり、山口さんは「ナ・ポリプロピレン」で年末ごとに無茶苦茶かつ抱腹絶倒の舞台を拝見していた。この病禍以降は活動されてないようだけど、また公演を打つなら観に行くぜ。
というわけで山口さんといえばクリリン(ナポリでの役名)なのだ。暑苦しく騒々しいイメージだったので、有能かつあたたかい放送作家役でちょっとおどろいた(失礼)。まあ演技が濃ゆくて「あたたかい」が若干「熱い」寄りな気もしたけどw ADのミスで突拍子もない曲がかかり芝居が崩壊しかけたときに、アクロバット的なリカバリをやってのけたのはかっこよかった。

他のキャストさんは全員初見。皆さんよかったけど、堂島D役の方がよかったなあ。良い人感ひしひし。AD役の高橋さん、お綺麗〜。後輩ADの工藤さん、生意気っぽいけど有能なのがカッコいい。サブ作家の入江さん、ちょっとクドいけど味があるとも言えるか。マネージャーの鳴海さん、おいしい役。P役の相田さん、最後いいやつになるまでは小憎らしくて、ほっぺたムチムチしてやりたかったw

ラジオ好きなら色々コネタでさらに楽しめたんだろうけど(幕間も録画でトークがあったけど、すんません、休憩させていただきました)、まあしょうがない。全然観てなくても楽しめたし感激しちゃうよ、ってことで。
27日はまあいっかな、とおもってたのに、やっぱりまたリアタイ視聴するつもり。20日の上演を観てころっとやられたわw
公演のポッドキャストもあるし、しばらくかかりきりになりそう。通勤時間がなくなったんでラジオ聴く時間をとるのが難しいのよ。ながら聞きができないので。この文章も書いてる間は何も聞けない。人が喋ってるのが聞こえると文章書けないの。そして文章書くのにものすごく時間がかかる。この記事も、すでに10時間以上かけてる。ばかなの?って思う。我ながら。サクッと書ける人が羨ましいぜ〜〜


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