三月十日 桃始笑

くもり 風吹く 気温ゆるむ

靴下の片っぽ消失事件がおこる。しばらく探索を実行するが発見には至らず。
その後、似た色合いの服にもぐりこんで気持ちよさそうにぬくぬくしていることが露呈したので、容赦なくぐいぐいとひっぱり出し、はなればなれにさせる。
引き出された靴下はずいぶんとしょげかえって、くったりとした様子だった。
なんだか強引に仲を引き裂いたようでうしろめたい気分になる。ちょっとだけ。

(もも はじめて さく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?