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きものの記憶と記録 ③

夏に和装となると浴衣が楽だけれど、昼から美術館へ、とかお茶のお稽古へ、となると浴衣でいいものかと少し躊躇する。 祖母の着物群の中には夏用の着物と帯もあった。 帯締めと帯揚げを変えるだけでも何となく気分が変わる。下駄を合わせてもいいけど足袋は履く。 この麻の着物はかなり好みで夏に着物となったらだいたいこれを着ていた。 もうひとつ夏に着ていたもの かなりごつい帯をしている。絶対暑いと思うが夏の終わりごろだったのだろうか。この帯はおそらく昼夜帯で、結構使っていた。 これ

    • きものの記憶と記録 ②

      きものの着方は京都へ移る前に地元で教わった。 以前から着物に興味はあり、洋服よりも似合うという謎の自信があった。 毎回着せてもらうのは大変だし、自分でするようになれば好きな着方ができる。当時漫画さくらんが大好きで、あんな着方がしたい、こんな着物が欲しいと日々妄想しては教わる機会を探していた。 ある日母が公民館で「着付けサークル」というのを見つけてきた。週1回500円、資格は取れないけれど、自分で着物を着られるようになりますよ、というものだった。私にちょうどいい熱量だ。

      • きものの記憶と記録 ①

        京都に移り6年が過ぎた。 京都生活2年目の時、きものを着ようと決めた。「休日外出するときは着物で」というルールを課して、それを1年続けた。 当時記録として毎度写真を撮っていたので、それらを見ながら何か書いていこうと思う。 誰かに見せようという気がなかったので画質はかなり悪いです。 綿の着物に綿の帯、サンゴの菊の帯留め。 すべて祖母(父方)の使っていたもの。帯はお太鼓の作り帯にしてあるため変えられない。 祖母はお茶の先生をしていたらしく着物も山ほど持っていたらしいが

      きものの記憶と記録 ③