オタク借金街道11 〜1年前後半〜

7月続き
改め月々の支払いを整理することにした。
家賃、電気代、ガス代、ネット代、スマホ代
2ヶ月に1度、水道と印刷代
最低限でもこれだけ支払っていけば人間として生きていける。
印刷代やイベント参加費は高額だが、今更本を出すことを辞められなかった。
スマホは格安スマホにするため、すぐに解約することにした。
まだ、信用に傷がついていなかったのか、格安スマホの契約はできた。
そして、2月にもらった書類をいい加減に送ることにした。
ただ、やっぱり信じられないことがたくさんあり、送れなかった。
書類と一緒に送るものは消費者金融のカードとクレジットカード全部だった。
この時点で部屋がゴミ屋敷となっており、そこから持っているカード類全てを探して送ることは不可能だった。
ガルバと原稿と居酒屋の仕事を続けることにより、体調を崩した。
8時に起床して9時〜18時労働、帰宅後フルメイクをして20時に出勤、深夜2時頃までお酒を飲み帰宅、そして8時に起床。
鼻声で出勤するわけにもいかず、風邪薬を飲む。仕事上お酒も飲む。毎日薬とお酒の生活だった。
やつれるかと思ったが、借金とともに体重も増え、昨今の服の流行の傾向も相まってどこからどうみても田舎のおばさんだった。
いらない見栄のせいで、イベントのときだけは綺麗にすることは心がけていた。

8月〜11月
毎月返済していた頃に比べたらすごく楽になった。
返していないのだから、当たり前だ。
お金もない頃だったが、2〜3ヶ月に1度はオンリーもあったため参加は辞めずにした。
イベントスペース代、印刷代、作家への差し入れ代、相互フォロワーの本購入代、印刷代はプラスマイナスしたところで計算に入れないとしても、イベント1度の参加で友人の結婚式へ1回行くようなお金が飛んでいることに気付いた(文末へまとめあり)。
気付くことがとても遅かった。
また、都内に長く住んでいる人と会うときはお金の感覚が違う事にもやっと気付いた。
色々と遅かった。
家のポストには督促がたくさん届くようになった。

12月
母から「お金返せていないの?」とLINEが届いた。
どうやら実家住まいだった頃に契約していたジムの支払いが滞っており、住所変更をしていなかったため請求が実家に届いていた。そのまま無視を貫いたため、ジムの封筒ではなく法律事務所からの督促が届いていたのだ。
「ごめんね、ジムの解約するのを忘れていたみたいで」
嘘を吐いてしまった。
このままではダメだと思い、ソシャゲを辞めることにした。
Twitterにupするイラストも徐々に減らしていった。
無になりたかったのと、キリがよかったこともあり、ガルバのバイトは辞めた。
この年も冬コミは落ちたので、イベント参加までも少し時間が空いた。

1月
無事に年は越せた。無事の字の通り無だった。
フォロワーとの年末年始の飲み会は「今年は実家へ帰る」と嘘を吐いて断った。
twitterも低浮上だったのでちょうどよかった。
ガルバのバイトを辞めたので、居酒屋のバイトを夜にも入れ、空いている時間は原稿をした。
Skypeすら繋がなくなってしまった。
ときどきtwitterにイラストをupすると、反応をもらえることは嬉しかった。

2月
イベントに参加するかどうか迷うような状況だったが、配置が配置だったので参加をした。
アフターはコロナを理由に断ることにした。
もう、このジャンルの絵は描き切った。twitterもやりきった感じがした。
絵を描くためにこんな生活をしていたが、そろそろ常勤で働こうと思い始めた。
だけど、この状況、募集している会社なんてなかった。

3月
居酒屋のバイトが昼だけになってしまった。
それなのにマンションの更新はやってきた。情けない話、仕事が減った話を親にして、10万円を借りることにした。
とても夜は暇だったので、課金をしない前提で新しいソシャゲをここで始めてしまった。
フォロワーとSkypeなどで盛り上がり、気付けばたくさんのイラストをupしていた。
反応を貰えることはやっぱり嬉しかった。


今年に続く