虎穴泡水

  穴が空くほど見つめてる。本当に、穴が空いて私が入り込めたらいいのに。そうしたら否が応でも私のこと、考えざるを得なくなるでしょう?真実なんて言えない。傷つけないために、嘘を吐くほどは器用じゃないけど。目に入れたら流石に痛いだろうな。だけど、そうすればこうやってずっと見つめなくても済むのにね。
雨音に耳を澄ませるとあなたの声が聞こえる。目を瞑るとそれは鮮明になって、耳元で鳴っているみたい。花粉症に悩む夜もあなたの匂いは憶えてる。一番のアレルギーは他の何でもなくてきっと。

  何かを書きたかったわけじゃなくて、何か書きたかっただけだ。でもこんな私には書けるはずがない。今日も諦めて終わり。
じゃあね。窓を閉めてエアコンのスイッチをいれるとリセットできる簡単な世。

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