見出し画像

夏は短し、潜れよ乙女

ずっとやってみたいと思っていたことをした。
やってみたいけど、必須ではないと思っていたことを。

それは、スキンダイビング。
つまり、素潜りだ。

この経験は、私をすっかり変えてくれた。

私は学生時代から海が好きで、毎年沖縄や海外のリゾート地に足を運んでは、スキューバダイビングをしていた。海の中を漂い、重力から離れ、まるで空を飛んでいるかのように感じられる、スキューバダイビング。大好きだったけれど、娘が産まれてから、スキューバをすることは皆無になった。

そこには、やはり、面倒くささもあったのだと思う。機材の準備、背負っているタンクは海の中では重さを感じないものの何十キロもあり、海から上がる瞬間やビーチエントリー(船からどぶんと飛び込むのではなく、ビーチを歩いて深い場所まで自力で行く)のときには、暑さと重さとで疲れがどっとくる。水の中に30-40分もいると、頭がぼーっとしてくるし、管で繋がれて深い海にいることの恐怖だってある。そして、致命的に、機材の準備に必要な知識がいつまで経っても覚えられない。

2011年に行った御蔵島。イルカと一緒に泳いでしあわせだった!けど、この当時の私は浮いてしまってなかなか潜ることができず、悔しかった思い出も。写真は元夫。

もちろん、スキューバダイビングでしか見られない景色もあって、例えば石垣島のマンタスクランブルでは、何枚ものマンタが神秘的にひらめく姿は今でも脳裏に焼き付いて離れない。マンタが来るのを海底のポイントで待つ必要があるから、長時間潜ることのできるスキューバに適しているのだと思う。だから、いつかまた、スキューバをしたいと思うこともくるかもしれないけれど、ここ数年私の夢リストには、無意識に選んだスキンダイビングの画像がいつも貼り付けられていた。

今年の初めに、「bloom your day」を使ったカードコーチングセッションで決めたアクションプランは、「スキンダイビングができる場所を調べてみる」だったのだけど、その時は関東に絞って考えたいたため、検索で出てくるのはプールでの練習がほとんど。なんとなく、ワクワク度が低いまま、でもスキンダイビングをする自分を想像すると胸が躍る、その気持ちを抱いたまま過ごしていた。

そして、6月。
偶然、沖縄でスキンダイビングを教えてくれる人がいることを知った。「これだ!!!」ピンときた私は、すぐに予約をした。耳抜きが不安だし、自己流では2メートルくらいしか潜れないけど、もっともっと水と仲良くなりたい!!15年前にスキューバ用に使っていたシュノーケルを引っ張り出して、おすすめしてもらったフィンを買い、沖縄へと向かった。

そうして教えてもらった2日間。
とにかくさいこーで、感動に満ちた時間だった。

15メートルの深さのある海。
海の色の青さ、降り注ぐ光。

その中で、息を止め、潜っていく。
そこは、無音の世界。

私の身体は海に溶けていく。
不思議と息苦しさはない。

今度は水着で撮ってもらおう…!

海を漂い、水面の煌めきを見つめる。
広い広い海の中で、回転する。
もうどこからどこが海で、
どこからどこが私なのか分からない。
こうやって、自然の中に溶けることを、
私はいつも好ましく思う。

マスクとシュノーケル、そしてフィンさえあればできるスキンダイビング。こんなにも自由を感じられるものがあるだろうか。


海から上がり、スキンダイビングのできる年齢はいつまでかという話題になったのだけど、だいたい60歳くらいらしい。

私は今43歳。いつまでも若いと思っていたけど、いつの間にか、スキンダイビングができる残り時間に、瞬時に思考が飛んでいくような年齢になっていたことにハッとする。私はあと何回、海に潜ることができるんだろう。(教えてくださったインストラクターの方には「まだまだそんなこと考えると歳じゃないですよ!」って笑い飛ばされたけど)

沖縄に来てからというもの、毎日海やプールに入り、食べたいものを食べて、疲れたらお昼寝して、1日が過ぎていく。そうこう暮らすうちに、理由のない不安が消えて、やる気が湧いてきた。そして、やらなきゃいけないのにあとまわしにし続けた仕事に、手をつけ始めた。「やりたい」「できる」という気持ちとともに。

環境が、人生に与える影響は、計り知れない。
そして、人生は、思ったより短く、やりたいことを始めるなら、「今」しかないのだと改めて
思った。


誰かに憧れたことのなかった私だけど、初めて憧れの存在に出会った。ふたりに「エネルギーがいい」「スキンダイビングのセンスがある」と言ってもらえて本当にしあわせ。私もふたりみたいになりたいな!!(おでこにマスク跡付いちゃってるけど、私しあわせそうだわー!)す


フリーダイビング、という、息を止めてどこまで潜れるかを競うスポーツがある。これもまた、10年以上前に存在を知って、いつも心の中で気になっていたもの。今回、インストラクターのおふたりに「みゆきさん、向いてると思う」と言っていただけたから、またこちらにも挑戦したいと思う。きっと、スキンダイビングもフリーダイビングも、私がヨガや温泉に感じてるのと同じ感覚を、より強く味わわせてくれるものなんじゃないかと想像してる。

スキンダイビングは、やってみたいけれど、必須ではないことだと思っていた。でも、それは違う!と今なら断言できる。これほどに私を満たしてくれることを人生でやらないのなら、損失でしかない。

やりたいこと、やってみたいこと。
やると、次の道が見えてくるね。


【追記】
記事を公開したら、友達からこんなメッセージが来た。

なんてうれしい…!!!
そして、思い出した。
私が子供の頃から学生時代まで口癖のように言っていた言葉。

「水の中を流れるように生きたい」

これが、私の生き方よ。


...

自然体で心のままに楽しく生きる
唯一無二な働き方をつくるための講座

この夏開講予定です!
(立秋になってしまった!私が夏と思う期間内にはやります!)

人生をおもしろくしたい方
LINEに登録しておいてね!



...⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀

この記事が参加している募集

海であそぶ

いつも読んでくださって、ありがとうございます! いただいたサポートは、新しい働きかた&暮らしかたを模索する実験に使います。