ダメでもスキ12

さて、いざ合コンや飲み会で目当ての女の子と連絡先を交換したら、そののちどうするか。

もちろんその場でお持ち帰りできればそれが一番だが、見た目からチャラい遊び人がワンナイを狙ってその場限りの言葉で口説いても警戒されることは請け合いだ。


そこでここでの正解は、その場ではおとなしく解散し、後日メール、または二人きりで呼び出して「本気で好きだ」と迫る。である。そしてこの口説きがどれだけ情熱的か、その一点が腕の見せ所なのだ。

なにそれ普通じゃん、と思うなかれ。私はあらゆる浮気者に騙されてきたが、経験上、女好きのヤリチンほど、少なくとも言葉の上ではあからさまなワンナイを求めない。私の夫(※注:連載当時。現在は離婚済み)などは、初デートで私が「ホテルに行こう」と誘ったのにすら首を振り「俺、そういうのはイヤだから。じゃあ今から正式に付き合ってくれる?」などとのたまったのである。


これはもちろん、言われたほうは嬉しい。この人は私のことが本気で好きなんだ……そう思って抱かれるからこそ、多少雑なセックスでも許すのである。自分を好きな男というのは可愛いものだ。

ちなみに、当然のことながら彼らが正式に付き合っている恋人は一人とは限らない。数多いる女全員が、自分こそが本命彼女だと信じているのである。

半端なワンナイ男よりもタチが悪い……。


続く

※こちらはスポーツニッポンアダルト面にて水曜日に連載中の拙コラム「ダメでもスキ♡」の再録です。

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