2024-06-24📔組曲「陸中の海」の演奏について

私のピアノはまだまだ未熟ですが、今回（6/23 蓮葉会 記念演奏）の組曲「陸中の海」の演奏では、私自身に２つの目標を掲げ達成することが出来ました。

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◉１つめは、技術的な課題でした。

「陸中の海」は手を広げた状態で弾く箇所が多く、特に３曲め「怒涛」の最後は手の小さい私にとって困難を極めました。そのため、普段は椅子を高めにし鍵盤を掴みやすくして演奏していました。

しかし、前回（昨年GW 「ピアノと朗読の集い」岩手公演）は、本番６週間前に相棒のピアニストが椅子を一番低くしないと弾きにくいとチラっと言うのを聞いたので、私も自分が担当した「陸中の海」を普段よりも10cm低くして練習する事にしました。

ピアニストが交代する度に椅子の高さを調整すれば弾きやすいですが、お客様にとっては、椅子の高さを調整する作業が視覚的に目につき、集中して朗読を聴く妨げになってしまいます。
我々は自分が出来ることを最大限に努力して公演を成功させなければなりませんので、そのような選択をしました。

ピアノもスポーツと同じで、毎日練習しても、その曲に合った筋肉をつけるには、最短で２ヶ月かかります。本番まで６週間しかないのに科学的には不可能だとは思いましたが、そのような機会がなければ困難にチャレンジする機会もないと思うと、どうしてもチャレンジしたくなりました😅（やっぱり天邪鬼でしょ？🙃）

結局、盛岡公演では一番低い椅子の高さで大丈夫でしたが、翌日の宮古公演では滑り落ちやすい形の椅子だったこともあり、本番当日のリハーサルから２〜３cm高めにしてもらい、本番で何とか弾ききりました。
相棒のピアニストさんは嫌な顔もせずに、椅子の高さが違う事など全く感じさせない音で演奏しました。その勇姿に暫し見惚れてしまいました。

さて、今回のリベンジですが、
椅子を低くして「陸中の海」の演奏を成功させれば音楽表現の上でも良い作用が生じるであろうと思われたため、蓮葉会の記念演奏でリベンジする事にしました。
当日のピアノ椅子が座りやすかったこともあり予想通り成功しました。もちろん手のひらと指を広げるために毎日手のストレッチは欠かしませんでした。

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◉２つめは、表現の上での課題でした。

「陸中の海」の３曲めの「怒涛」は作曲した当初、私自身が設定したテンポは60でした。
このテンポで演奏すると鍵盤を掴みやすいのですが、たとえ軽々と弾いた巧みな演奏に聞こえたとしても作品としての面白みは感じられません。整然とし過ぎた演奏が 荒ぶる波の轟きのイメージから かけ離れてしまうためです。

今回の蓮葉会の記念演奏ではテンポを56くらいに抑えて、意図的にテンポを動かす「ゆとり」を作りました。
それは、日本的な「間（ま）」を感じさせる音楽表現を実現させるための工夫でしたが、今回は まんまと巧くやりました😁

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という訳で、「陸中の海」の演奏の舞台裏をお話しさせて頂いても、何も面白くないとは思いますが、新しい演奏の機会を頂いたお陰で、私は 68歳にしてピアニストとして成長しました。
そして、生きていて、音楽活動をしていて、本当に良かったと思う至福の時間を味わう事ができました☺️

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長文 失礼しました🙇‍♀️