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八代目市川新之助丈の『粂寺弾正』を観るということ

西暦2022年12月19日(月)
旧暦霜月廿六日
大雪
第六十三侯 鮭魚群(さけのうおむらがる)

十三代目市川團十郎白猿襲名披露、
八代目市川新之助初舞台

2ヶ月に及ぶ歌舞伎座での公演が、あと7日で終了します。

十二月の公演では、
八代目市川新之助丈が、最年少で『毛抜』の『粂寺弾正』を演じることが、
しばしば話題になっています。

◉史上最年少で挑む新之助の『毛抜』に万雷の拍手~團十郎襲名披露...|SPICE|

こちらでは、
『利発で明るくのびのびと、勇猛と言うより、まだわんぱくな新之助の弾正。
その挑戦と舞台姿は、将来の粂寺弾正を想像させた。』

と。

◉渡辺保の歌舞伎劇評(2022年12月歌舞伎)



またこちらでは
『新之助の狂言、
子供に酸いも甘いも嚙み分けた粂寺弾正をやらせる無理は、
百も承知の上での御愛嬌だろう。
にもかかわらず当人は一生懸命、精一杯の大勉強で健気によく出来た。
この新之助を囲む役者たちが、近来にない顔揃い。』

と。

わたしは初日に拝見しましたが、
なによりも、渡辺保先生が論評の中で仰っている通り
『新之助を囲む役者たちが、近来にない顔揃い』ここに注目して拝見させていただきました。
この新之助丈を囲む役者さんたちの、新之助丈を見る目が、
十一月の時とは明らかに違っているように感じられました。

十一月は、大人が子どもを見る目と感じていたものが、
十二月は、役者同士の見つめ合いに感じられたのです。

そして何よりも
八代目市川新之助丈が演じる毛抜の粂寺弾正を観ることが出来たという事実に感動をしてやみません。
将来、海老蔵を名乗った時に演じる粂寺弾正、そして團十郎を名乗った時に演じる粂寺弾正、、
それを見続けたいと、いう思いが、自分の歌舞伎への思いを強くしています。

十三代目市川團十郎白猿丈は、
『助六』を新之助、海老蔵、團十郎、全ての名跡で演じられていて、
歌舞伎で知り合ったお友達が、その全部を見ていると言うことで、
お話を聞くだけでもドキドキしてしまいます。

八代目市川新之助丈が海老蔵になる日、團十郎になる日、、
今からワクワクが止まりません。

健康で長生きしないとです。

そして、この八代目市川新之助丈が演じる粂寺弾正、、まだ観られる機会が残されています。

お時間合えば、ぜひ歌舞伎座へ足をお運びください。

一緒に歴史の目撃者になりましょう。

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