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いえづくりレシピ

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みゆう設計室のいえづくりについてまとめたマガジンです
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2018年7月の記事一覧

大切なものが当たり前のようにそこにある

「昭和ガラスの家」のリノベーション前の家には、とても雰囲気のあるアンティーク家具がありました。 うまく使えていなくて、少し寂しそう。 でも一番寂しかったのは奥様。お気に入りだからこそうまく使いたいのにうまく使えていなかったから。 そんな素敵な家具のために、当たり前のようにそこにあるような定位置をつくりました。 とても素敵な家具だからこそ、毎日見られる廊下に。 頻繁に出し入れするのは上部に設けた吊戸棚や、小窓の奥にある本の間でOK。 いっそのこと、この家具は好きなものを

リノベーションによる、元の家の魅力を引き継ぐ価値

リノベーションの魅力は、元の建物の良さを活かして心地よい暮らしをつくることだと思います。 古い建物をただ新しい機能の家に変えるだけであれば、建替、新築したほうが良い機能の家になりますから。 それでもリノベーションを選ぶのは、元の家の魅力を引き継ぐ価値があるからだと思います。新築の家にはない雰囲気、心地良さ。 「柚子の実る家」の和室は欄間が美しく、玄関から二つの和室へ、そして庭へと広がる風景が印象深いお住まいでした。 新しい暮らしに合わせて間取り変更も検討しましたが、この

得意料理をイメージしてキッチンをつくる

キッチンをデザインするときは、得意料理や家族とよく食べるものの話をすると、収納する場所や必要な収納量が見えてきます。 和洋中エスニックなど色んな種類の料理をする人は調味料が多いですし、和食中心の料理をする人は小皿や椀ものが多いです。 大皿でお料理を出すことが多い人や、一人一人トレイを使う人もいます。 その料理の仕方、配膳の仕方で頻繁に使うものを使いやすい場所に片付けられるキッチンは、動線が短い家事ラクなキッチンになりますよ!

お客さんに手洗いを促しやすい間取り

洗面所とは別に設けた手洗いはとても便利。 「キッチンを囲む家」の手洗いは家族用玄関(シューズクローゼット)の隣に設けているので、帰宅したらすぐ手洗いうがいができます。 子どもに手洗いうがいの習慣をつけさせるのに最適です。 このお住まいは洗面所が2階にあるので、1階に来客があったとき、また遊んで手が汚れたときなどにも使えます。 (おむつ替えの後などでも使えますね!) また、隣にはトイレがあります。 トイレにも手洗いを設けていますが、お子さんがしっかり手洗いをしたいときはこち

西日で暑くならない家をつくる

夏の室内の暑さは西日が影響することが多いです。 神戸の人は北を山側、南を海側と言います。 そのせいか、六甲山のある方は北だと思いこんでいました。東灘のあたりは山は少し西側にあり、北部屋だと思っていた部屋にかなり西日が差し込むことがあります。 西日の暑さは窓の性能をあげ、遮熱効果のあるカーテンをつかうと良いと思いますが、新築の場合は西面に大きな窓を設けない方が良いと思っています。 「キッチンを囲む家」のリビングはダイニングから一段上がった床座のリビングなのですが、西面には空

これぞ快適なキッチン。夏は暑いキッチンで料理したくない!

夏の間、熱のこもるキッチンでお料理するのは少し辛いですよね。 「柚子の実る家」のキッチンはリビングダイニングと一体の広々としたキッチンです。 エアコンも取り付けているので、夏場も心地良くお料理を楽しめます。 リビングダイニングキッチンが一体の場合、油汚れなどが室内に広がるのが心配。 でもこのお住まいはガスコンロを壁側にもってきているので室内に広がりにくくなります。 広々としたステンレスカウンターには2種類のペンダントライトが使われています。3灯全て同じではなくて、ひとつだ

古い家の暑さを改善するリノベーション

とても暑くてエアコン無しで過ごせない毎日ですね。 大雨が降った時にはもう降らないで欲しいと思いましたが、ここまで暑い日が続くと少しは雨降ってほしいと思うのは勝手なのかもしれません。 屋根下の勾配天井の部屋は暑いと言われることがよくあります。 夏場に屋根が受ける熱を考えると2階やロフトは暑くなるのは当然なのですが、それを避けるためにリノベーションで屋根断熱をしっかり入れるようにしています。 古い家は天井に断熱材を入れ、小屋裏に風を通す仕組みにしている家が多いので、屋根にしっ

子育てのイライラを軽減させる玄関

このシューズクローゼットが有能な理由とは!? 1)家族用玄関なので子どもが靴を脱ぎっぱなしでもメイン玄関はスッキリ。 2)日常使いでたくさん収納できるけれども、来客時にはロールスクリーンで隠せちゃう! 3)ベビーカーを畳まずに収納できる。子どもが大きくなったら棚を設けてスポーツ用品なども収納可能。 4)前後に棚を設けられるので、段によって深くも浅くもできる。将来的な収納の変化に対応しやすい。 「ナチュラルモダンな家」のシューズクローゼットは収納力だけではなく工夫がたくさん

デザインを統一してスッキリ見せたキッチン背面収納

キッチン背面収納とパントリー収納、そのほかファミリーデスクやリビングテレビ台など、造作家具のデザインを統一してスッキリ見せたのは「ナチュラルモダンな家」 キッチン背面収納は頻繁に使う食器を置くゾーンです。 高めのカウンターなので引き出したっぷり収納できます。 ゴミ箱ワゴンも家具内におさまるので、ゴミ箱がジャマになりません。 調味料ワゴンもあるので、とても便利です。 このキッチン背面収納の壁には小さな開口があります。 隣り合っているのは洗濯を部屋干しできるユーティリティ。

玄関は家の顔である。

玄関は家の顔である。帰ってきた時にほっとして、家を出る時に行ってらっしゃいと背中を押してくれる場所。 これが私の思う玄関のスタイル。 「家族が集う家」の玄関にはアクセントカラーの赤い壁と、間接照明を埋め込んだニッチ、飾り棚があります。 一輪挿しを飾ったり、絵を飾ったり。 季節によって変化を楽しめる「飾るステージ」です。 特に子育て家庭は玄関にいろんな機能が必要になります。 お子さんが小さい家庭はベビーカーや外遊びのおもちゃを置きたいでしょうし、少し大きくなるとスポーツ用品

キッチンは、自由である。

キッチンの片付け方も人それぞれ。 全て引き出しの中に収納したい人もいれば、全て見える収納をしたい人もいます。 「森を望む家」は、全て見える収納としたキッチン。 見えるから、家族みんながどこに何があるかわかります。 キッチンは油汚れやホコリがかかることが気になるので、オープン収納にするときはそれらについても確認します。 森を望む家の場合は頻繁に使うものだけ表に出しておく、ということで問題解決。良く使う、ということは頻繁に洗うということですからね!また、置く場所が窓に面してい

憧れのシャンデリアのある住まい

憧れのシャンデリアのある住まい。 シャンデリアというと天井の高いリビングや吹抜け、ホールに設けられている印象があります。 リラックスする時間のために、また来客時に雰囲気良くなるように、リビングに設けたいなと思う人も多いでしょう。 「スタイリッシュキッチンの家」のシャンデリアは玄関ホールに設けました。 玄関は家の顔でもありますし、外に出かける時に「いってらっしゃい」と背中を押してくれる空間でもあります。 そんな空間にお気に入りのシャンデリアが灯されていたら、テンション上がり

都市部でも静かにリラックスできるリビングダイニングを

都市部でも静かにリラックスできるリビングダイニングを。 大きな窓は設けていませんが、吹抜の高窓から光が差し込みます。 囲まれているので安心する空間です。 それほど広くないリビングダイニングなので、他の部屋との連続性を持たせ、一体感を感じさせます。 テレビ台も兼ねた造り付けの収納家具は、足元があいています。 そこにはルンバの定位置が。 普段生活している目線からは見えませんし、置いてあってもじゃまになりません。 ダイニング周りの手に届く位置にたっぷり収納もあり、コンパクトだ

大人も子供も使えるファミリーデスク

ダイニングの隣に設けたファミリーデスク。お子さんが宿題をしたり工作をしたりしていて、「ごはんだからテーブルの上を片付けなさーい!」と怒ることもなくなります。 デスクにはランドセルワゴンなど子ども向けの収納と、プリンター収納などの大人向けの収納があります。充電ゾーンもあり、家族みんなで使えるファミリーデスクなのです。 キッチンの奥であり、ファミリーデスクの背面にはカレンダーや学校のお知らせを貼る壁を設けています。 冷蔵庫にお知らせを貼る家も多いですが、冷蔵庫に貼ると扉をあけ