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書くことは自分を愛するということ〜『書く習慣』を読んで〜

本記事は、オンラインキャリアスクール『SHElikes』のライティング入門コースのうち「届く文章の書き方」という課題で執筆いたしました。添削を受け、加筆・修正しております。
■課題概要
・テーマ:好きな本をおすすめしてください(漫画も可)
・想定読者:SHEメイトさん
・文字数:2,000〜3,000字
・与えたい読後感:この本買ってみようかな

SHElikesライティング課題BOOKより一部引用

最近ではSNSが発展し、「情報発信を積極的にしていこう!」と言われています。でも「書くことが思いつかない」という人や「毎日仕事や育児で忙しいから書く時間なんてないよ」という人が多いのではないでしょうか。

私自身は書くことは苦手ではないので毎日日記をつけたり、時々ブログに自分自身の経験談を書いたりしていますが、情報発信することはあまり得意ではありません。

そんな中、いしかわゆきさんの『書く習慣』という本と出会い、書くことや情報発信することの概念が一変しました。

この本では「書くこと」にフォーカスされているようで、実は「情報発信」の習慣化マインドもセットで語られています。

おそらく、いしかわゆきさんにとって「書く」ということは、日記など自分しか見られない媒体で書くという意味よりも、ツイッターやnote、ブログなどで情報発信するという意味だと思います。

本のタイトルからは書くことが苦手な人に向けた本のイメージがあると思いますが、情報発信が苦手な人にもぴったりな1冊です。
読み終わると「今すぐやってみよう!」と気づいたらスマホを手に取っているるはずです!

「書く」ことを始めたら世界が変わり始めた

著者のいしかわゆきさんが、文章を書いて情報発信を始めたのは、13歳に親御さんの転勤によって渡米したことがきっかけだったそうです。

当時、渡米によって環境がまるっきり変わってしまい、友達がいなかった著者。早く日本に帰国したいと思いを募らせていました。

しかし「そんな苦しい日々も書き残しておけば、いつか見返したときに宝物になるかもしれない」と思い、学校が終わったらすぐに家に帰り、ブログに日記を公開していたことが始まりだったそうです。

ブログを続けていくと次第に読者が増えて、気づいたら世界中からアクセスが集まり、書くことで世界中に友達ができる可能性を感じたようです。

その後、高校までアメリカで過ごし、帰国後は早稲田大学に進学しましたが、キャンパスライフを過ごすことに精一杯で、日記などは停止してしまったそうです。

ですが、大学時代では周囲との関わり方に苦戦し、就職後も働きにくさを感じたことから、昔の習慣であった「書くこと」を再び始めました。その後、3社を経験した後にライターとして独立されています。

なぜか書きたくて仕方がなくなる!

『書く習慣』を読んだあと「今すぐ自分も文章を書いてみたい!」と感じました。

この本では、書くことを習慣化するコツが分かりやすく書かれています。よくあるノウハウ本を読んでみると、情報は整理されているけれど、難しい言葉が使われていて、よく分からなかったという経験はありませんでしたか?

しかし、いしかわゆきさんが書く文章は中学生でも理解できるくらいの読みやすさを目安に書かれているため、とにかく読みやすくて驚きます

読んでいるときのストレスがないのに、必要な情報はきちんと整理されているので、書くコツを吸収しやすく「今すぐに書いてみたい!」と感じます。

「書くこと」は「自分への愛」をもつこと

『書く習慣』にはテーマの選び方や習慣化のコツなど、簡単に取り組めそうなノウハウが詰まっています。

ですが、本の終盤になるにつれて、こんな風に思いました。

「書くこということは自分への愛を大切にすることかもしれない」

いしかわゆきさんは、文章を書くときは「自分の気持ちを大切にすること」が重要だと考えています。つまり、自分の気持ちを大切にして文章を書くということは、自分への愛を持つことではないかと考えています。

そんな『書く習慣』から特に印象に残った3つの言葉を紹介します。

①「読まれない前提で書いていい」

情報発信する際は「書いたけど、読んでもらえるかな」と気になってしまうのではないでしょうか。まさに私も同じことを気にしていました。

しかし、いしかわゆきさんは「読まれない前提で書いてしまっていい」と断言しています。読み手を意識して書いてしまうと、自分をよく見せようと着飾って書いてしまうからです。読み手をあえて意識しないことで、背伸びせず自然体の自分で発信することができます。

②「感じたままに書いて自分らしさを表現する」

『書く習慣』を読んでいて、驚いたのが「うわぁ〜と思ったら『うわぁ〜』と書いてしまう」というフレーズでした。今までは思ったことはきれいに修正して書く必要があると思っていたからです。

私は本業がコンサルタントということもあり、忙しいビジネスマンがすぐ分かるように簡潔に構造化されたきれいな文章を自然と書いてしまいます。

もちろん仕事を円滑に進めるための重要なスキルですが、個人的に発信しているSNSでも同様に書いてしまうため、どうしても「きれいだけど心が揺さぶられない」「自分らしさがない」といった印象になってしまうことが悩みでした。

また今までは自分の感情を発信するなら、きれいに書いた方がいいと思っていました。

この章を読んでから、自分が思ったことはそのまま書いても良い。きれいに直さないほうが逆に自分らしさを表現できると思えるようになりました。

今まで制限していた何かが外れたような気がします。

もちろん、シーンに合わせて書き方や伝え方は変える必要があります。でも伝え方のそのバリエーションが1つ増えたことは大きな収穫となりました。

③「何気ない日常は誰かにとって非日常」

自分が当たり前だと思っている日常は誰かにとっては非日常。その非日常は誰かにとって価値があるといしかわゆきさんはおっしゃっています。

何気ない日常とは、自分の好きなもの、読んだ本や見た映画の感想など何でも当てはまります。もはや何もしなかった日も、何気ない日常として発信してもいいと、いしかわゆきさんは述べています。

何もしなかった日さえも発信してしまっていいなら、なんだか発信へのハードルがぐっと下がりませんか?

当たり前過ぎて自分自身の日常に価値を感じていない人は多いと思います。でも、そんな日常を深堀することで誰かにとっての価値があります。

日常を深堀するということは自分自身を見つめること。そのプロセスが自分自身への愛ではないかと思いました。

自分だけの記憶と経験を残して、自分へ愛を贈ろう

いしかわゆきさんはキャンパスライフを送るのに精一杯で書くことをしていなかったそうですが、書いていなかった大学時代の細かい記憶は思い出せないそうです。

実は私も、高校生までは日記を書いていたけれど、大学生では日記が途絶えてしまったことがあります。全く同じように「なんでもいいから書いておけばよかった」と後悔したことがあります。

書くことは、自分の記憶と経験を残すこと、つまり自分の人生を残すことです。その行動自体が自分への愛ではないかと思います。

あなたも『書く習慣』を読んで、情報発信習慣化のコツだけでなく、自分への愛情の贈り方を知り、唯一無二の人生を書き残していきませんか?


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