人前で読むと地獄をみる本の紹介
ここのところ大好きな手帳の話題が続いているが、私の一番古い相棒でほぼ日手帳がらみの本の紹介をしたいと思う。
ほぼ日手帳は1日1ページの手帳である。初めてほぼ日手帳を使い始めた時、夜布団に入って何気なくパラパラ見ていると、ページの下に小さな文字が書いてあるのを発見した。
いろんな本から抜粋した一言メッセージのようなものだ。
本のタイトル、作者も書いてある。
その中にひときわ面白いものがあった。
私はそれだけを選んで読み始めた。
そして、深夜にもかかわらず、おなかを抱えて爆笑した。
そこに本のタイトルが書いてあり、翌日早速買いに行こうと決めた。
【本のタイトル 言いまつがい】
「言いまつがい」って「言い間違い」の間違いやろ!
印刷ミスやな…と思ったが、どうやらそうではない。
午後出勤だったため、出勤前に本屋に行って恐る恐る聞いてみた。
「言いまつがいって本ありますか?」
「は? 言いまつがいですか?」
「はい、言いまつがいです」
店員の不思議そうな視線にも耐え、しばらく待った。
「言いまつがい、ありますからお持ちします!」
言いまつがいは、糸井重里監修の、ほぼ日刊イトイ新聞編集が出している本である。
本の初めにはこう書かれている。
パソコンや携帯電話のメールという便利ツールを使って、世界中の日本語をあやつる一般の人々から、ありとあらゆる「言いまつがい」がこんなに集まってしまいました。
【ついにその時がやってきた】
私は説明書きも読まず、いきなり電車の中で読み始めてしまった。
そして、数分後…
いきなりその時がやってきた
電車の中にもかかわらず、あまりのおかしさに噴出したのだ!
まわりからは、冷たい視線が注がれている。
しかし、おかしいものはおかしい!
それから約20分、せっかく読み始めた本を閉じ、ひたすら笑いをこらえた。
まるで地獄だ!
笑いをこらえているため「ひー」というひきつったような声がでる。
そしてさらにおかしくなるという、負の連鎖。
友人が隣にいればごまかせるが、ひとりだとどうしようもない。
本一冊がすべて「言いまつがい」で埋め尽くされているのだから、どうにもならない。
仕方なく、ほとんど読まずじまいで本を閉じ、電車で読むのはやめた。
そして、会社に行き、同僚に事の一部始終をみんなに話した。
営業会社でノリがいい社員ばかりだったため、誰かが本を朗読し、しばらくそれで盛り上がった。
同僚の一人は「言いまつがい」が気に入って、仕事が終わって早速本屋に買いに行った。
翌日、出勤した時に昨日は本屋で大変だったという話をしてくれた。
同僚「言いまつがいの本ありますか?」
店員「言いまつがい…ですか?」
同僚「言いまつがいです!」
店員「言い間違いの間違いではないですか?」
同僚「いいえ、言いまつがいです」
店員さんになかなか分かってもらえず、本を買うのも一苦労だったらしい。
それでもやっと買えたと満足気だった。
達成感というやつか。
まだいつもの生活に戻れない時期ではあるが、
たまには、本を読んで爆笑してみてはいかがだろうか。
【言いまつがいを読む際のお願い】
ちなみに「言いまつがい」には編集部からのお願いも書かれている。
「言いまつがい」は、不特定多数の人々が集まる場所、真剣さが必要な場面などでは読まないでください。
私の営業時代の言いまつがいを紹介しよう。
お客様に商品説明の後の大事な一言
「ちなみに○○さん、こういう商品なのですが、ご関心ありますけ?」
その後の営業は中断したことは言うまでもない。
最後に亡くなったうちのおばあちゃんの名言で締めくくりたい。
今は当たり前になったオンライン送金が導入されたばかりの時、
銀行の窓口で…
「すみません、このお金、オロナミンで送ってください!」
文子おばあちゃん
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