「龍神さまの言うとおり。」第十話
高校時代の同級生である北山恭子と偶然にも出逢い、その流れで同じ日に歌舞伎町のラブホテルで、お互い燃え上がるような、ひと時を過ごした翌日の午後一時。
洋介は、中野坂上交差点に面した大型商業ビルの一階にあるハンバーガーショップにいた。ここは、中野と新宿のほぼ中間にある。
店内のカウンター席に座り、ガラス越しに、眩しい日差しの中で行き交う人や車の様子を何気なく見ていた洋介は、ふと気配を感じて振り返った。その視線の先には、昨日とは違ったカジュアルな雰囲気で、ピンク色のポロシャツと