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災害と休校と通信制高校

雨による被害が拡大している九州地方ですが、休校という判断がどれだけ難しいのか?を目の当たりにした一週間でした。今日は大雨の予報でしたが、雨は降っておらずに休校とした各学校は、空振りという状況です。この空振りでも決定するという勇気は称賛に価するものであり、拍手を送るべき判断です。

自然との向き合い方は人それぞれの経験値によることが多く、山や海で育った方は空気感で雨?晴れ?を感じる感性が磨かれていることが多く、他の人には理解しがたい判断となることが良くありました。今回の線状降雨帯は天気予防が予測できないと言ってしまう程、予測不能な出来事です。それを、素人でもある学校職員が予測して休校するか?授業を行うか?を決めなければいけません。野球の審判のように出来事をジャッジするものではないので、休校の判断をしたこと、それが勇気の塊であると思います。

私は天気予防の他に飛行機の運航予定も見るようにしています。航空会社が持っている気象データは何か別格なものであるような気がしていて、飛行機が運航見合わせなどを前日に始めた場合、間引きや当初から遅れを予告始めるなどがあった場合は、かなり緊急事態であると思っています。

ただ、通信制高校の場合、当校義務のある日程と当校義務のない日程がありますので、休校という考え方が当たっているのか?も言葉遣いとしては微妙な判断ですが・・・。登校義務がある日に登校ができなくなるような事態になった場合は、振替の日程も考慮した上で休校という判断を行いますが、この登校日のもつ意味合いが日常とは格段に違うので、多少のことでは休校にしません。災害級のトラブルがあったとしても、一部生徒が登校できる状況であれば力ずくでも授業に繋げていきます。通常のサポート授業とスクーリング授業とはそれだけ意味合いが違い、単位取得に直結していく非常に重要な時間となります。

この価値の違いを理解いただけていない場合が多く、ちょっとした雨でも保護者が簡単に休ませてしまうケースが出てきます。そのため、普段から多少のことでは休校にしないという判断もありますが、サポート授業とスクーリング授業の違いを学校として空気感や雰囲気で変化をつけていくという方法もあります。

だからこそ、通信制高校は休校の判断を鈍らせることにも繋がります。交通機関も空振り覚悟で運休を行う時代、常に休校となった場合のリスクヘッジを通信制高校でも行っていなければいけないという裏側もあります。

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