閑話休題⑥

なんだろなあ。
私は、宗教二世問題をテーマにした私小説を書いてるんですが。
平たく言うと、人に騙されてお金を取られた話なんですね。
それで、私たち(母と私)を騙した人はこんな事を言ったんです。
「先祖供養をすれば、精神病が治る」って。まあ、嘘っぱちですよ。先祖供養の定義が何であれ、例えそれを全部やったところで病気は治りません。

嘘を言う人というのは、二種類いると思います。一つは、バカな人を騙そうと思って嘘をつく人。もう一つは、嘘を信じ込んで広めている人。
私は後者でした。そして嘘でお金儲けをしているのは前者なんですよね。後者は、ネギしょったカモ。マルチ商法みたいなもんです。

という事をつらつらここで語っている私は、無名の物書きなんですね。顔も知られていない、ネットの、匿名の投稿者。
別名義で活動しているアカウントでは、ある程度リアルの知り合いがいて、身内もいるんですが。私がもし何か嘘っぱちを書けば、すぐにバレて突っ込まれます。

なんていうか、本当の作家は匿名の投稿者たりえないんだと思う。
匿名でいる限りその言葉は、八割がた嘘っぱちだと思われても仕方が無い。
書き手として読者に言いたいのは、顔も知らない人が書いた言葉を丸ごと信じないでくれという事だったりする。頼むから、疑ってくれ。

無名の物書きの言葉は枯葉よりも軽い。そしてそれは、それでいいのだ。

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