小説を読むこと
今回購入した「一万円選書」の中の一冊です。
(2024年7月に当選 ー 4/10)
「一万円選書」に関してはこちら→(★)
「横道世之介」(吉田修一・著)
(2012 文春文庫)
これは、映画化もされた話題の小説なので、もちろん知ってはいたのですが、私は吉田修一作品を読むのは初体験でした。
いくつかの賞を受賞している、人気のエンタメ作品です。
主人公の世之介が大学進学のために長崎から上京したのは、1986年。
90年代の大学生だった、私とは、微妙に時代がズレていますが、それでも当時が思い出されて、大学生って自由だったなと、懐かしさが込み上げます。
さて、こちらの作品に関しては、すでに内容、評価、数々の感想がネット上に書き込まれていますので、今回は「小説を読む」こと、全般について、書いてみたいと思います。
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小説に限らず、映画、漫画、なんでも良いのですが、エンタメってやっぱり、楽しくて、癒しだなと改めて思いました。
何より、小説を読んでいる間は、スマホを見ている時間がなかった。
私は、読書が趣味とは言うものの、最近は、自己啓発系や、思想書など、知識を得るものに、偏りがちでした。
せっかく読むんだからと、役に立ちそうな本を選んでしまうのです。
でも、今回久しぶりに、小説をまとめて読んで、
「うん、小説には、きっちりと人間が描かれている」と改めて思いました。
自己啓発本が、役に立ちそうで、いまいち内容がツルツルとすべり落ちてしまうのは、そこには、熱を持った人間がいないからなのでは。と思います。
著者が、自分の体験を書いてはいますが、それは、多分に加工されたエピソードで、著者自身が語りたい一面しか書かれていません。
一方小説は、複数のキャラクターを通して、小説全体で丸ごと人間が描かれるので、良い面も、汚い面も、個人ではどうしようもないことも、いろんな感情が描かれます。
一人の人間が、ある状態で、どのように考えて、どのように行動するか、それは自分と全く立場の違う人間の気持ちを知ることができる、貴重な擬似体験となります。
自己啓発本を100冊読むより、しっかりと人間が描かれている小説を読む方が、よっぽど、生きるのに役に立つのではと考えさせられます。
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さて、「一万円選書」の中の小説は4冊で、ここまで。
これから、いよいよ、骨太のノンフィクションに突入します!
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