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本についてのアレコレ

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本の感想、紹介、読書について、まとめました。
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2023年3月の記事一覧

岩波ジュニア新書を読む

こんにちは。 本日は、神保町のブックカフェに来ました。 お目当てはこれです! 岩波新書を装った、岩波ジュニア新書! カバーに惹かれたわけではないのですが、以前から、ジュニア新書を何冊か読みたいなと、いろいろ調べていたわけです。 そして、まずは、名著と言われている、「砂糖の世界史」、これを読もうと考えていた、その矢先に、この特装カバーの情報を得たのです。 大人にも読んでほしいからーと書かれた、こちらのカバーの下には、いつものジュニア新書が隠れています。 このカバーは

#読書感想文〜「一万円選書」でつながる架け橋

「あっ!一万円選書で有名な本屋さんの本」 そう思って、軽く手に取ったのが、運の尽き。 これは、迂闊に読んではいけない本でした。 「一万円選書」は北海道の小さな町の本屋さん、いわた書店の岩田さんが、考えた大人気のサービスです。 2007年から始めた「一万円選書」は、2014年にテレビで取り上げられ、検索サイトの急上昇ワードになるなどで、一気にブレイク。 申し込みが殺到したために、急遽、応募を締め切りました。 現在は、申し込み受付は年に一度、そこで抽選して、当たらなくては

#読書感想文〜「海をあげる」上間陽子

たまたま昨日の、テーマの1つである「家出少女」とシンクロしましたが、こちらは「若年出産」の調査をしている琉球大学の先生が「webちくま」で連載されていたエッセイをまとめた本です。 「海をあげる」上間陽子・著(筑摩書房・2020) Yahoo!ニュース・本屋大賞 2021・ノンフィクション本大賞 他、複数の賞を受賞された、話題の書です。 現在、沖縄で暮らす著者が、自分の生活や、ご自身の身の上を、静かに、柔らかく語っています。 自身の離婚のこと、祖母のこと、幼い娘との日常。

#読書感想文〜「黄色い家」川上未映子

「黄色い家」(2023)を読みました。 読売新聞の朝刊で2021年7月から2022年10月まで連載していた、川上未映子さんの長編小説です。 600ページの大作を、ゆっくりじっくり味わいたくて、途中までは、きっちりと50ページづつ、読み進めていたのですが、最後の200ページはもう、我慢できずに一気に読み終えてしまいました。 スリリングなエンタメ小説です。 読んでいる1週間ほどは、小説の世界に浸って、ちょっとした非日常にトリップ、幸せな時間でした。 読み終わって、十日く