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【ドローンが創り出す新しい価値】土木・建築と点検分野における活用とその他の実用化

ドローンが現代社会における重要なツールとなりつつあります。
土木・建築分野、そして点検分野において、その活用は急速に進展しています。
特に、国土交通省がICT土工におけるドローン活用を強く推進している事もあり、測量におけるドローン利用はすでに普及フェーズに。
さらに工事進捗管理や資材などの運搬にも利用が広がっています。


土木・建築分野でのドローン活用

測量:普及段階

ドローンによる測量は、「ドローンでデータを収集する」ことと「オルソや三次元データに変換する」という2つのパートに分けられます。
施工業者や測量専門事業者が行うことが多いものの、依頼を受けたサービス授業者が行うケースも存在します。


工事進捗管理:商用化・実用化フェーズ

撮影に関しては現場作業者が行い、データを3次元モデル化する際には端末もしくはクラウドのソフトウェアやアプリを利用します。
ソリューションの提供企業に対して、ドローンも含めたパッケージもしくはソフトウェアやアプリの利用料が発生するシステムが一般的です。


点検分野でのドローン活用


点検分野におけるドローン活用は、これからかなり拡大されることが予想されています。
インフラの老朽化や人手不足への対策としてドローン利用が有効であると考えられるからです。
国や自治体主導で行われるインフラ点検においては、2019年3月の定期点検要領の改訂などに見られる国の後押しもあり、ドローン導入を人手不足解消・効率化の決め手にすべく本格的な運用に向けての動きが加速しています。


多様なビジネスモデルを備えたドローンの未来


さて、先程までに触れた多くのビジネスモデルを概観すると、ドローンの活用は一筋縄ではいかない多様な形態を取ることが明らかになります。
次に取り上げるのは、商用化・実用化段階から普及段階へ移行しているソーラーパネルと一般住宅の例です。

ソーラーパネルの点検では、データの収集・解析を点検事業者が行うケースと、データ収集を空撮事業者が行うケースがあります。
さらには、点検全体を一つのソリューションとして提供する事業者も存在します。
これは、業界の専門性とドローン技術の高度化が融合した結果であり、その効率性と精度は大きな評価を受けています。

一方、一般住宅の点検では、ドローン事業者が点検を行い、不具合があれば屋根業者に修理を仲介するビジネスモデルが急増しています。
また、撮影自体はサービスで行い、必要に応じて工事成約につなげるという、屋根工事者の営業施策としての利用法も多く見られます。
これはドローンが提供する効率性と安全性を利用した新しいビジネスモデルの一つで、その可能性は無限大です。


実用化が近いとされる分野


さらに、実用化が近いとされる分野も多く存在します。
その一つが橋梁の点検です。
ドローンによるデータ収集・データ解析や管理はすべて橋梁の管理者や点検を請け負う業者が行うケースが多いですが、これらの一連の業務全体をワンストップで行うサービス事業者も出現しています。
同様に、ダム、送電網、基地局鉄塔、大規模構造物(ビル・工場・倉庫など)、下水道、プラント、風力発電、建築物設備、船舶、鉄道施設などでもドローンの活用が進められています。


セキュリティと監視


セキュリティと監視分野もドローンの活用が進んでいます。
商業施設、工場、倉庫、建設現場、駐車場、公園など、広大な敷地を持つ施設のパトロールは時間と人件費を大量に消費します。
ドローンを用いれば、これらの場所を効率よく、かつ短時間で監視することが可能です。
また、緊急時には迅速に現場に到着し、リアルタイムの映像を送信することで、現場の状況を把握するのに役立ちます。


農業分野


農業分野でもドローンの活用は進んでいます。
例えば、精密農業では、ドローンを用いて農地の状況を把握し、肥料や農薬の適切な散布量を計算することが可能です。
これにより、生産効率の向上と環境負荷の低減が期待できます。
また、収穫時期の判断や病害虫の早期発見にも役立てることができます。


救助・災害対応


救助活動や災害対応においてもドローンの有用性が認識されています。
例えば、山岳地帯での捜索救助活動や、災害時に被災地の状況を把握するための空撮などに使用できます。
また、災害時には、通信網がダウンしてもドローンを使って通信リレーを行うことができるため、情報収集や人命救助に大きな貢献をすることが期待されています。


配送サービス


そして、最も注目されているのがドローンによる配送サービスです。
アマゾンやグーグルなどの大手企業から、地方の運送業者まで、多くの企業がドローン配送の実現に向けて試験を行っています。
特に、過疎地や山岳地帯など、従来の配送が困難な地域での活用が期待されています。
また、医療分野での利用も進んでおり、救急薬の配達や血液サンプルの輸送などにも使われています。
これらの配送は時間が非常に重要となる場合が多く、ドローンによる迅速な配送は大いに助けとなります。


映画やエンターテイメント


映画やエンターテイメント業界でもドローンの利用が増えています。
映画撮影では、ドローンを使って高品質な空撮映像を取得することができます。
また、エンターテイメントイベントでは、ドローンを使ったライトショーが行われることもあります。
これは、多数のドローンが同時に飛行し、それぞれが特定のパターンに従って動くことで、空中に幾何学的な形状や文字を形成するというものです。


環境保全


環境保全の観点からも、ドローンの利用が進んでいます。
例えば、森林の健康状態を監視したり、野生動物の追跡や数の把握を行ったりするのにドローンを使用することができます。
また、森林再生の一環として、ドローンを使って種子を播くプロジェクトも存在します。


これらの例からもわかるように、ドローンの用途は非常に広範であり、今後も新たな応用が見つかることでしょう。
ただし、ドローンの活用は便利さと安全性のバランスを保つことが重要です。
プライバシー侵害、事故、不適切な利用などの問題も存在しますので、それらを適切に管理するための法律や規制が必要となります。


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