招かれざる獣たち 第5話「『悪魔の森』に向かう」
やけに月が綺麗な夜だった。
寝室の窓から差し込む月の光が、やたらと明るかったのを覚えている。
その晩、妹はなかなかベッドに入ろうとはしなかった。僕が他の町へ働きに出たいという話をしたからだろうか。甘えん坊の妹は僕と離れたくないと、いつまでも駄々をこねていた。
なんとかなだめすかしてベッドに入らせると、しばらくもしないうちに可愛い寝息が聞こえてきた。僕もその寝息を聞きながら眠りについた。
どのくらいの時間がたったのか、大きな物音と悲鳴で目が覚めた。下の階からだ、何