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宮古北高「防災学習」で田老を散策!

みやっこベースは毎週金曜日、宮古北高校の「総合的な探究の時間」の企画・サポートをしています。今回は、5月19日(金)に宮古北高校の1年生を対象として行われた防災学習についてお伝えします!


総合的な探究の時間とは

「総合的な探究の時間」とは、変化の激しい社会に対応して探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通してよりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標としています。2022年度から高校のカリキュラムにおいて開始されました。

宮古北高校の1年生を対象とした「総合的な探究の時間」では「防災学習」を実施しており、

①東日本大震災の被害状況や復興の状況等を知り、個々に何ができるか考える機会とする。
②グループによる調べ学習やレポート作成を通じて、主体的実践力とコミュニケーション力の向上を図る。
③様々な発表活動を通じて、自己のプレゼンテーション力に対する自信を高める。
④探究活動中の様々な対話を通じて、級友・教職員・地域住民の見方・考え方の良さを発見し身に付けるとともに互いの交流を深める機会とする。

の4点を目的としています。

授業中の1年生

防災学習で田老地区を散策

田老地区は明治29年の明治三陸大津波と昭和8年の三陸大津波により甚大な被害を受けた歴史があり、昭和53年に総延長2,433メートル、高さ10メートルの防潮堤が整備されました。その防潮堤は「万里の長城」と呼ばれ、世界最大級と言われていました。しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波は17メートルを超え、田老地区は大きな被害を受けました。

そして、東日本大震災から12年が経過。現在の高校1年生は当時2歳か3歳で、震災のことを覚えている人はほとんどいません。

5月19日(金)は宮古北高校の1年生を対象とし、道の駅たろうを中心に散策をして防災学習を行いました。

震災遺構「たろう観光ホテル」を訪れた際には、非常階段を上って6階の部屋で震災時の津波のビデオを視聴。その上で「学ぶ防災」担当者の講話を聴き、防災に対する意識を高めました。参加した高校生は、「大きな地震が来たら高いところに行く」「ライトがあった方が体力を消耗せずに逃げられる」と学んだことをしっかりと心に刻んでいました。

その後はみやっこベースが作成したクイズ、題して「たろうクエスト」を実施しました。「ジオサイトの一つである津波記念碑の最後の一文は何でしょう?」といった問題や「三王岩の真ん中の岩、男岩の高さは何メートルでしょう?」などの防災や田老地区に関する問題を出題。計17問の答えを見つけるべく、6グループに分かれて道の駅周辺を歩きました。

クイズを楽しみながら、防災や田老地区について学んでいました


まとめ

宮古北高校から道の駅までを徒歩で往復した高校生たち。お疲れさまでした…!

毎日過ごしていても、地元のことは意外と知らないもの。実際に歩いてみて初めて知った情報や景色もあったと思います。今回の学習をきっかけに、これから3年間過ごしていく田老地区の歴史や魅力を知り、地域について考えるきっかけになってくれればと願います。