自分が童貞だった頃のブログ

知らないことを覚えることはできても覚えたことを忘れることはできない。
進化することはできても退化することはできない。
とあるSNS漫画で育児が大変なときに今この子が反抗期になった時代からタイムスリップしてきたのだと想像することで愛おしくなる、というのがあり、そこまでは無理だと思ったがそれに近いことはなるほど実感することがある。
こいつ本当に歩けるようになるのかと思っていた息子がいまや自分で椅子を持ってきて高いところのものを取るようになった。
もうハイハイもしない。
自我が生まれてワガママになってきてこれから言葉を覚えるとそれはもっとエスカレートするのだと思うが、でも10年も15年もしたらそれ以降はもう一生そんなことにはならないのかと思うと、今からすでに寂しさがある。幼児期から娘が嫁にいく心配をする父親の気持ちか。


子供を生み育てることで経験の枝葉が更に分かれてゆくかと思ったが、案外そうでもなかったかもしれない。子供ができる前の自分の思考も今とたいして変わらなかった気がする。

童貞だった頃の自分の思考がすごく好きだった。
別に性経験によって何か失われたわけではないしそれとこれとに明確な因果があるわけではないが、あのとき書いていたブログよりも良い文章が書けない。おそらく今後もずっと。
どこかで経験が頭打ちになったのか。

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